今年はレクサスブランドが日本に導入されてからちょうど20周年を迎えます。
過去に10周年記念モデル”F SPORT” X-LINE” Fブランド10周年を記念しての“F 10th Anniversary”記念モデル(RCF/GSF)などはありましたが、節目となる開業20周年を迎える2025年、今の所は記念モデルの登場…といった話題は出てきていないようです。

”F SPORT” X-LINE”
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/28636120.html


現時点では、各販売会社ごとに、「20周年記念イベント」や「20周年記念グッズ」などを準備しているところを見ると、メーカー主導での「20周年記念モデル」の登場はないのかもしれませんね。
(とはいえ、サプライズで、20周年を記念してのスペシャルカーの発表や、「特別仕様車」の発表には期待したいところです!)

さて、20年前の、2005年7月26日に、レクサスブランドの正式お披露目がありました。
当時、トヨタ/セリカに乗っていた当方は、ちょうどクルマの乗り換えを考えていたのですが、当時公私ともに、さらなるステップアップのためにもより良いクルマに乗り換えを検討していたところ、「レクサス日本導入」の報道を聞き、非常に気になっていました。

さっそく購入したのが、こちらの雑誌。今でも大切に保管しています。

▼速報 レクサスIS (Xacar編集部)
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レクサスブランドは「2025年8月30日」に日本導入することがお披露目されました。
当時、トヨタ自動車の新社長として就任された「渡辺 捷昭(わたなべ かつあき)」社長としての初舞台であったそうです。
この時点で発売となったのはソアラこと「SC430」、そして「GS350/GS430」の2車種のみ。
価格的にも到底手の届かないものであったため、当時の私は、スタイリッシュかつ「約400万円」で購入可能な「IS」には大いなる期待をしていました。

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しかし、とにかく困ったのが高級感あふれるディーラーの敷居の高さです(笑)
ホテルのような外観のディーラー、まるでモデルのような美女揃いの受付嬢、(当時は本当にすごかった!)
販売員の方もスラっとしたスタイリッシュな方が多くてディーラーへの入店にはとても抵抗感があり、いざ「IS」が発売になった2025年9月28日から、3か月間、ほぼ毎週のようにディーラーの外から「チラ見」をする日々が続いたのは良い思い出です。

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雑誌で見る「IS」はインテリアの質感も非常に高く、ドアトリムやグローブボックスにも 「カチカチ」のハード樹脂はほとんど使用されておらず、表皮巻きだったり、インテリアの照明も部分的にLEDが使用されているなど、価格に見合った質感の高さは記憶に新しいところです。
(その分、2013年発売の2代目「IS」のコストダウンぶりには別の意味で驚いたものです)
電動テレスコピック&チルトステアリング、電動パワーシート、シートヒーター、ポジションメモリー、質感の高いシート(セミアニリン本革等)、パドルシフト、インテリアパネル、プラズマクラスターイオン発生器、オートアラーム、ドアミラーの「おもてなし照明」、そして「MD(ミニディスク)」やオプション装備により「DVD再生」も可能となるなど今までのクルマとの装備の違いに、穴が開くほど雑誌を見ていたものです。

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当時はまだ「GS」がアリスト 、「IS」はアルテッツァ と呼ばれていた時代なのは懐かしいところですが、「IS」の近未来的なスタイリッシュなデザインは、いまだに街中で見てもかっこいいなぁと思ってしまいます。(流石に、ランプ類や、ホイールはデザインの古さを感じますが)
当時としてはまだ珍しかった「HIDヘッドランプ」や「デイライト付HIDフォグランプ」(DOP)など、内外装のクオリティの高さは、当時の私からすると、驚くほどでした。(私的には、トヨタ・セリカ にも通ずるようなエクステリアデザインに惹かれました)

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さて、なんとか、資金を工面し、(当時はまだ「残価設定ローン」もない時代でした・・・)無事にレクサス「IS250”version.S”」を購入できたのですが、本当に支払いもギリギリで大変だったのを思い出します。
本当はより上質な”version.L"が欲しかったのですが、残念ながら手が届きませんでした。”Version.S"は、今でいう”F SPORT”に相当するものですが、専用装備は少なく、”標準”仕様からわずか「15万円」差ということもあり、がんばって”version.S”を選択しました。

当時の「IS」オーナーは本杢目パネル&セミアニリン本革シートを備える、”version.L"オーナーの比率が高く、また上級グレードの「IS350」オーナーの比率も高かったように記憶しており、うらやましかったです。
とはいえ、スタイリッシュなホイールと、質感の高いヌバック調生地のシート&ブラック基調の上質なインテリアは所有満足度を高めてくれました。

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ナビゲーションシステムが標準装備というのも当時はまだ珍しかったです。
ナビゲーションモニター横のスイッチの名称が「日本語」というのは時代を感じさせられますね。(年次改良で、英語表記が選べるようになりました)
オーディオシステムも標準仕様で「13スピーカー」、前述のとおり「MD」、「CD」ドライブ搭載。
オーディオの音質も高く、当時の「IS」チーフエンジニア「福里健(ふくさとすぐや)」氏はオーディオへのこだわりがあり、スピーカーのコーン紙づくりにも注文をつけ、自ら口に含んで確認した水で濾すという開発を行った・・・という伝説は、今も覚えていらっしゃる方も多いのではと思います。


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ただ、当時の写真を久々に見てみると、まだ初年度モデルの「IS」は、一部のボディカラーがトヨタブランドと同じだったり、フェンダーのウィンカー(当時はまだドアミラーウィンカーはありませんでした)が、トヨタ・クラウン と同デザインであるなど、レクサスブランドに期待していた層(自分もその1人でした)からは、少なからず不満がありました。

現在でこそ、「トヨタにエンブレムをつけただけ」という声は少数になってきましたが、当時はそう言われても仕方のない部分はまだまだ散見されていました。
当時からさまざまな制約があったものと思いますが、ユーザーの声をうけ、フェンダーウィンカー(フェンダーマーカー)は、2006年の「LS」の発売とともに、最初の年次改良でレクサスブランド専用デザインに変更され、プチカスタマイズとして流行したのも懐かしい思い出です。
また、ボディカラーもレクサス専用カラーへと変更されました。


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また、当時は薄いブルーとホワイトの中間色の「ブルーイッシュパールクリスタルシャイン<074>」がとても人気があるのも思い出しました。
今ではブルー系のボディカラーは人気が低下していますが、当時のこのボディカラーは本当に人気がありました。また復活しないですかね??

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また、当時はホイールを社外品に交換することも非常に流行していました。
オフライン・ミーティングの楽しみの一つがかっこいい車外品のホイールをみること、ということもありましたね。
レクサスブランドにおいては、特に第3世代ごろから、車外品に換装しなくても十分スタイリッシュかつデザイン性が優れたものが増えたり、ハイパフォーマンスな車には標準で鍛造アルミホイールが奢られるようになるなど、レクサスブランドのホイールは大きく充実しました。
結果、今ではホイールを換装する方は少数派になってしまいましたね。
当時の写真をみると、「BBS」や「RAYS」製の高性能ホイールなど、個性的な車両が多かったことに驚かせられます。

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さて、レクサス「IS(20系)」が日本にデビューして20周年。
「IS500」のファイナルモデル登場も確実視される中、今となっては開業年から残っている唯一の車種となります。
個人的にはファイナルモデルではなく、「20周記念車」の登場を待ちたいところではありますが・・・
ちょうどいいサイズ感のスポーティなセダン(FR駆動)は今でも十分な魅力ではあります。電動化時代にむけこのままでの存続は厳しいものと思いますが、ブランドの「顔」として生まれ変わって登場することにも期待したいですね。

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