衝撃の改良、レクサス「RZ」RZ550e投入〜気になるポイントをチェック!

年度末仕事が忙しくすっかり「RZ」のレポートが遅くなってしまいました・・・
突如発表された「RZ」のマイナーチェンジともいえる大きな改良はかなりのインパクト!
すでに多くのカーメディアやYouTuberさんが取り上げています。

改良内容は、ボディ剛性強化や乗り心地改善、ステアリングフィール改善などなど一般的な「年次改良」内容を大きく超え、バッテリー自体の改良、eAxleの高出力化、「RZ500e、RZ550e」の投入静粛性のアップなど、マイナーチェンジ相当の改良を実施しており、商品力が大幅に向上しています。

▼LEXUS、「RZ」の新型モデルを世界初公開(2025/3/12)
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/42371927.html

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*本記事では、公式サイトの広報資料および画像集から引用使用させていただいております。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/42371927.html


広報資料にもかなり詳しく解説されているので、以下、当方が「おっ!」と思ったところをピックアップしてみました。
「RZ」の販売数はかなり低迷しているので、この新モデルが2025年秋に発売されることで、販売台数増加に寄与するかどうか注目です!
(価格がさらに上がるので、単純に「売れる!」とはいえないのが辛いところでしょうか)

現状、日本市場における「RZ」の2024年1月〜12月の合計販売台数は約「641台」と驚くほど低迷しています。
充電インフラの問題や、目立たないスペックのせいもあるのでしょうが、あまりにも少ない販売台数(デビューから8年目の「LC500/LC500h」より少ない)からの大きなジャンプアップに期待できる改良内容になっていると思います。



◾️「俊足」の「RZ550e」、「RZ500e」の設定

レクサスは従来からあまり動力性能に関わる部分でも、わかりやすい「0−100km/h加速」は日本市場向けのニュースリリースでは大々的にPRしていませんでしたが、今回の「RZ」改良に関しては、BEVということもあり、0−100km/h加速タイムを公開しています。
注目したいのは「RZ500e」の0-100km/h加速タイムが「4.6秒」と、ネーミングに相応しいスペック(おおむね、LC500やLC500hと同等レベル)であるのに対し、RZ550e”F SPORT”は「4.4秒」とネーミングからすると少し控えめな数値となっていることに注目したいです。
後述の「インタラクティブマニュアルドライブ」にフォーカスを当てたモデルであり、欧州車のBEVのように、パフォーマンス志向に振っていないのはレクサスらしいといえると感じました。(「RZ550e」であれば、「3.9秒」などインパクトのある数値も可能であったと思われます)

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◾️「RZ550e “F SPORT”」の設定

もともと商標登録されていたため登場は驚きではありませんでしたが、「RZ」発売の2023年3月30日から、まさか発売から2年少々で投入とは!
ネーミングが ”F SPORT Performance"ではないのもポイントです。

単に動力性能を高めただけではなく、パドルシフトでのシフトチェンジの進化系「インタラクティブマニュアルドライブ(Interactive Manual Drive)」を搭載しているため、「Performance」を名乗るに相応しいと思いますが、一般的な”F SPORT”での名称にとどまりました。
(昨年100台限定で発売された特別仕様車に配慮しているのかもしれませんが・・・)

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◾️新ボディカラー「ニュートリノグレー」

チタニウムカーバイドグレーに続くグレー系の新色「ニュートリノグレー」。
ソリッドカラーではなく、わずかにメタリック成分を含むような記述がありますので、実物を見るのが楽しみです。
しかし、ホワイト系ではなく、グレー系の新色は驚きました。

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◾️ソニッククォーツ、まさかの設定なし?

今回のニュースリリースでは、ボディカラーは「モノトーン全5色」、「バイトーン全4色」とアナウンスされています。
ボディカラーは(おそらく)以下の通りですので、なんと定番の「ソニッククォーツ」が存在しない可能性が高いです。
(なんと、「ホワイトノーヴァガラスフレーク」もなし!)
これはレクサス車では初でしょうから、かなりの驚きです。

<モノトーン>(推定)

ソニックカッパー<4Y5>
イーサーメタリック<8Z2>
ソニッククロム<1L1>
グラファイトブラックガラスフレーク<223>
ソニックイリジウム<1L2>

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<バイトーン>(推定)
【New】ニュートリノグレー&ブラック(RZ550e専用カラー)
ソニックカッパー&ブラック<2YF>
イーサーメタリック&ブラック <2YG>
ソニッククロム&ブラック <2YH>
【New】ソニックイリジウム&ブラック

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◾️素っ気なかったドアトリムにレーザ加工模様が!

これは素直に嬉しい改良です。陰影イルミを投影するためか、のっぺりと平面的だったドアトリムのウルトラスエードにグラフイック加工が行われるため、日中、イルミネーションが目立たない場合で高品質な室内空間となりそうです。
これはぜひ他のモデルにも応用して欲しいところです。(ISなど)

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なお、”F SPORT”は、ウェーブ柄ではなく、「直線」模様と差別化されているのも嬉しい変更点。

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◾️ダイナミック陰影イルミネーションの新設定

サプライズな改良の1つといえます。
マルチカラーの展開がトヨタブランドにも徐々に広がっていますので、レクサスとしては新しい演出に期待していましたが、「動き」があるイルミは斬新ですね!
従来とどれほどの違いがあるのか(果たしてどような仕様なのか)とても楽しみです。
電動でLEDの照射範囲が定期的に稼働する仕組みなのでしょうか?(そうなると寿命や耐久力など気になるところです)
私的には、ブラインドスポットモニターやプリクラッシュセーフティシステムとの連動動作も実現してほしいところですが。

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◾️配色変更した新インテリア

カラー自体は変更ありませんが、「組み合わせ」が変更されたため大きく印象が変わっています。
ヘーゼルは、「ブラック」部分が「ホワイト」(ソリスホワイトか?)に変更されており、とても爽やかな印象です。
座面の「土手」の部分がホワイトなので汚れが目立つかもしれませんが、先進感のあるBEVモデルとしては華やかなカラーのインテリアは似合うと思います。

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もう1つ公開されている「オラージュ」は、一部「「ブラック」との組みわせに。現在は「ブラック」、「ベージュ」との3トーンの組みわせですが、シンプルな組み合わせに変更され、「オラージュ」部分がかなり増え、ピラーやルーフもブラック化されたため、だいぶスポーティなイメージに変更されています。

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◾️ステアバイワイヤ方式の投入

ようやく市場投入の目処がたったステアバイワイヤ方式ですが、日本市場ではどの「RZ」(RZ450e、RZ500e、RZ550e)との組みわせになるのか、グレードとしての投入か、メーカーオプション扱いなのか、その価格も含め大変興味深いところです。

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◾️スピードメーターは変更なし

残念ながら、スピードメーターは「NX」(2025年モデル)と同様、12.3インチのフル液晶とはならないようで、ここは残念なところでしょう。
先進感満載の「ステアバイワイヤ」モデルはフル液晶など差別化をしても良いのではと思いますが、「RX」には導入されつつも、なぜか「NX」とこの「RZ」には採用されないのは不思議ではあります。
私的には現行の「12.3インチフル液晶」にはそれほど惹かれませんが、ここまで採用車種が増えると、どうしても「格下」(コストダウン)のような印象がついてしまうため、もったいないと思います。

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この記事へのコメント

  • うめてん

    Fsportsなら4秒切りはして欲しかった感はありますね。
    待望のヨークハンドルが市販化されるのは嬉しいですね。
    試乗車に来たら体験してみたいですし、他社種にも展開してもらいたいです。
    2025年03月16日 07:18
  • なまっくす

    to うめてんさん

    あえて他車と同じフィールドには載せなかったのかと思いますが、高額なBEVを購入する層は、突き抜けたスペックを好みそうですから、加速性能などはもう少し頑張ってもらいたかったですね(ターボモードみたいに一定時間だけ加速性能が高まるとか)

    待望のステアバイワイヤ搭載モデル、実車での試乗はとても楽しみですね〜!!


    >Fsportsなら4秒切りはして欲しかった感はありますね。
    >待望のヨークハンドルが市販化されるのは嬉しいですね。
    >試乗車に来たら体験してみたいですし、他社種にも展開してもらいたいです。
    2025年03月16日 10:33

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