一部メディアでリーク画像と思われるものが流出していたレクサスの主力セダン「ES」の、新モデルが中国市場で突如発表となりました。
レクサス中国公式サイトでは堂々とした姿を見ることができます。
▼レクサス中国公式ウェブサイト/新型ES
https://lexus.com.cn/models/es
今まで、レクサスの新型車(フルモデルチェンジ)は必ずワールドプレミアが予告されてから各国で発表となっていますので、今回の「新型ES」に関しては、北米や欧州、日本国内でのニュースリリースはもちろん、ワールドプレミアも行われていない、珍しいケースとなります。
また、現時点で発表されている車種が「ES300h」(2.5L直4HEV)、「ES200」(ガソリンモデル)という北米市場や日本市場では投入されないと思われるモデルのため、今回はフルモデルチェンジではなく、「ビッグマイナーチェンジ」と思われます。
フロントマスクは、第3世代の「スピンドルグリル」を残しつつ、第4世代以降の「脱・スピンドル」を組み合わせたもので、「新型レクサスRX」で採用されたスピンドルボディのイメージをグリル上部に残したようなデザインで、なかなか良い感じです。
ここ最近の「脱・スピンドル」に嫌悪感がある方も、これなら許容できるのはないでしょうか。
ヘッドライトはアローヘッド型を2つくみあわせたような、なかなか攻めたデザイン。
「LEXUS」のロゴもしっかり確認できます。「3眼タイプ」が採用されているのも嬉しいですね。
そういえば、ドアミラーの意匠も変更ありませんね。
中国市場で発表されているボディカラーはダーク系のものが多いのが特徴。渋い「グリーン」も健在です。
リヤデザインは、リーク画像通り、第4世代レクサス車で採用された「 L E X U S 」文字ロゴが採用されています。
第3世代レクサス車のマイナーチェンジとすると、これは初のケースとなりますね!
インテリアを見ると、これはフルモデルチェンジではないのでは?と思う部分が散見されます。
画像は公式サイトの360度画像の運転席側からの景色ですが、センターコンソールと助手席側ドアトリムが、ほとんど現行ESと変化がないことに気が付きます。
配色が「ダークローズ」または「クリムゾン」中心のため、目新しさがありますが、これはマイナーチェンジの面影を強く感じます。
なお、室内は「赤系」と「白系」のシートの組み合わせが鮮烈で、とてもおしゃれでESとは思えない組み合わせで、これは私的には大変好みです!
(おそらく「クリムゾン&ソリスホワイト」でしょうか)
シートベルトが「ダークローズ」なのはスポーティさもありますし、保守的なセダンとは思えないカラーコーディネイトで素敵です。
なお、シート形状もよく見ると現行ESとほぼ同じですね。
運転席は、現行ESとほぼ同じであり、第3世代レクサス車の象徴である、ドライブセレクトモードスイッチや、インサイドドアハンドル(非eラッチ)、通常の7インチ液晶メーター、ステアリング&ステアリングスイッチなど、見慣れたものとなっています。
目新しいのは、ドアトリムのアンビエントライトが「レッド」に光っており、これは第4世代レクサス車で採用されている、マルチカラーのアンビエントイルミネーションが採用されています。これは大変うれしいですよね!
第3世代レクサス車に採用できるのであれば、今後の「レクサスLS」やレクサス「LC」などへの採用も考えられます。
また、パワーウィンドウスイッチベースのカラーがインテリアカラーと同色になっているのもこだわりを感じるところで、好印象です。
助手席側からの画像も掲載されています。
こちらは、ブルーのイルミネーションが光っており、設定画面でもテーマカラーを選択する画面になっているので、マルチカラーのアンビエントイルミネーション採用は確実です。なお、中国市場のESは全グレードで14インチディスプレイを採用しているのも特徴です。
アナログクロックが健在なのは大変うれしいですが、これはフルモデルチェンジではない証ともいえそうです。
(・・・となると廃止された「UX」と「LC」はなぜ?という感じですが)
シフトレバーが電子式のエレクトリックシフトマチックではないのも、マイナーチェンジ相当の証と言えそうです。
ハイブリッド車のフルモデルチェンジであれば、小型の電子式エレクトロシフトマチックを採用するはず(中国市場向けのため、あえて変更していないのかもしれませんが)
そしてなにより「14インチディスプレイ」が採用されたのは注目です。
第3世代レクサス車においては、「UX」、「LS」、「LC」といずれも12.3インチワイドディスプレイの採用にとどまり、14インチ採用はハードウェア的な制限があると思っていたのですが、今回の「新型ES」においては、見事に14インチモニタを採用してきています。
ちょっと後付け感がある印象も受けますが、セダンにこれだけの大型のディスプレイはなかなか新鮮ですね。
私的には、ダッシュボードの高さとあっていないことに違和感はあります。
詳細は仕様はまだ不明な部分は多いですが、これが中国市場のみの投入となるのか、それともパワートレーンを変更して日本向け、北米向けに投入するのかは注目したいところです。
上記のとおり、外観・内装ともに一見変わった感はありますが、よく見ると、フルモデルチェンジというよりも「ビッグマイナーチェンジ」の範疇といえます。(全長、全高、全幅もほぼ現行ESと同じ)
よって、「世界初」や「レクサス初」という装備も見つけることができませんでした。
(現時点では、”Lexus Safety System+3.0”の採用も確認できない・・・?)
商品力を維持するには十分な改良と思いますが、フルモデルチェンジを期待していただけに、続報を待ちたいところです。
この記事へのコメント
UCF30
RC、LSもですが共通してるのは世間で人気がない車種はなるべくフルモデルチェンジせず延命してますね
まあ売れないセダン、クーペにお金かけないってのは企業としては当然ですが、寂しさはありますなあ