新型レクサス「IS」車種ごとの比率は? IS500が健闘?

現在販売されているレクサス車の中で、日本導入初年度(2005年)から販売されているのはFRスポーツセダンの「IS」のみ。
当初はレクサスのエントリーモデルとして活躍していましたが、今や通が選ぶスポーツセダンとして独自の存在となっています。
当方、初めて所有のレクサス車が「IS250」ということもあり、今も街なかで「IS」シリーズを見かけたときは特別な感情をいただきます。(結構初期ISは街なかでも見かけるんですよね!)

さて、現行レクサス「IS」は2020年11月の2度目の大規模マイナーチェンジから、すでに丸3年が経過しています。
現時点では改良情報は入っておりませんが、そろそろ「特別仕様車」の投入や、納期が安定した「IS500」の改良が待ち遠しいところです。

2025年〜2026年に「BEV化」されるならば現モデルが最終モデルとなりそうですが、最近の潮流では、BEV車の需要減速の話題も目立ちますので、「IS」に関しては、すぐには販売終了ではなく、もう1度改良が行われるような予感がします。

さて、NXと同様、「IS」についてもここ半年ぐらいの車種毎の比率を確認してみました。

グラフにすると以下のとおりです。

■レクサスIS販売台数(2023.8-2024.1)

th_スクリーンショット 2024-03-23 16.16.24.jpg

*自販連等のデータをもとに編集


◯最量販は予想通りの「IS300h」

「IS」シリーズ全体の「約55%〜60%」を占めるのが「IS300h」。
IS300hのみで「月/200台〜300台」をコンスタントに販売していますが、レクサス最量販モデルの「NX」の約「1/8〜1/10」程度の販売数量となってしまうのは、時代を表していますね。

IS300hのハイブリッドシステムは何度か改良によりチューニングされており、2020年デビューの新型IS300hにおいては、モーターの使用領域が明らかに増えており、ハイブリッドシステムの世代が変わったかのような走りの良さを感じますが、基本的にはデビュー時代の2013年からのキャリーオーバーであり、熟成されてはいるものの、スペック的には見劣りします。
これは現在の第4世代、第5世代のハイブリッドシステムに変わると燃費性能が向上しつつ、さらに走りの良さが際立つのではと感じます。

th_AFADA600-869A-4226-A892-80F40011CA8F_1_105_c.jpg


◯大健闘の「IS500」!

2022年8月に追加設定された「IS500 “F SPORT Performance”」も通常通り生産されるようになり、納期が短縮化されたこともあってか堅調な販売推移のようです。「IS」」シリーズ全体の約「20%〜25%」を占めており、ガソリンターボモデル「IS300」よりも販売数が多い月も珍しくありません。
高額なモデルであるにもかかわらず、販売比率が高いのはスポーツセダンならではといえそうです。

なお、「IS500」に関しては、日本市場に投入された際は特別仕様車の設定がありましたが、その後は改良が行われないままです。
2024年はそろそろ、初期IS500オーナーの声も踏まえた改良が行われると思いますので、その内容に期待したいところです。
個人的には、「インテリアカラー」の拡充(フレアレッド、ホワイト等)と、「IS500専用ホイール」の設定をして欲しいところです。

th_847FA89D-794B-47D6-BE0F-FE26BB7AA3CB_1_105_c.jpg

IS300 F SPORT Mode Black III◯存在感がかすむ「IS350」

歴代レクサスシリーズで、「3.5L 自然吸気エンジンモデル」はどれも販売に苦労していますが、その代表格は「IS350」です。
「IS」シリーズにおける販売比率はおおむね「5%〜7%」程度とレクサス車の中でもレアな車種となっています。
現行モデルは、350シリーズの武器であった後輪駆動(LDH)を廃止し、電子制御に頼らない素の走りの良さを追求しているようですが、「IS500」の登場により特徴がなくなったとも言え、一定の価格差があるにもかかわらず、IS500に比べ大きく販売数を落としています。
「RC350」も同様ですが、メカニカルなエンジンサウンドが堪能できる3.5L自然吸気エンジンは魅力あるものですが、燃費性能やパワー、カタログ性能では選択しづらく、現在のレクサスラインナップにおいてもレアな存在となっています。
「IS350」専用装備や意匠などがあれば良いのですが・・・(RC350は「LDH」の存在があるため独自性はあるといえます)


◯ISエントリーモデルとして底堅い「IS300」

トヨタ/レクサス車が次々パワートレーンを変更する中、旧パワートレーンを使用しつづける「IS300」。
燃費性能、カタログスペックは今となっては平凡ですが、熟成されたエンジンとトランスミッションだけあって、「IS300」自体の評価は高く、レクサス「IS」シリーズにおける販売比率はおおむね「20%前後」のようです。
価格的にも優位性があり、約480万円〜586万円と、レクサス車の中では買いやすい価格と、デザインの格好良さで人気があるのもうなづけます。
特別仕様車「IS300 F SPORT Mode Black III」は特に人気があるようですね。


さて、レクサス「IS」はついにフルモデルチェンジから丸11年が経過しようとしています。
RCと同様、唯一旧式のナビ/マルチメディアシステムを継続採用していますが、そろそろ関連部材の生産/在庫の問題もあり、これらのシステムの刷新も気になるところです。2023年は改良がなかっただけに、2024年の改良にはぜひ注目したいところ。

TNGAプラットホームではないので、採用は難しいと思いますが、「Lexus Safety System+3.0」の採用により「PDA」等が採用されるとなると相当に商品力がアップするとおもうのですが・・・

デザイン的には現行レクサスISは歴代No1の格好良さと感じますので、インテリアの質感を中心にさらにブラッシュアップしてほしい気もしつつ、まったく新たな電動車としてデビューしてほしい気持ちもあります。

th_B591590F-B6D5-4E2D-B316-AEB2B62EF4B8_1_105_c.jpg


この記事へのコメント

  • レクサスマイスター

    なまっくすさん コメント致します。

    NXとISのグレード毎の販売比率、分かり易い
    グラフにしていただいてとても参考になりました。ありがとうございます。

    仰る通り2005年開業時からあるスポーツセダンで、わたくしも当時伺った時にGSとSCしか展示車がなく、数ヶ月遅れてISが見れるとゆう事で、
    楽しみに待った時の事を思い出しました。

    IS500がデイリーオーダー可能の影響?で
    ここまで売れるとはちょっとびっくりしてます!価格的にもRX500hに届かんとする高価格帯なんですが市場価値はRXの3分の1(笑)

    なかなかこの条件で買うとまでは踏み切れない
    のが現状だと思いますが、昨今のBEV乗れ乗れアピールが逆効果になりここにきてV型8気筒5ℓエンジンの美音が見直されFRスポーツセダンに搭載されるとゆうチグハグ感に希少性をくすぐられたのか…?

    手を上げる方が増えてきているのは事実ですね。

    IS自体も改良を重ね現行モデルは同カテゴリーの輸入車にも引けを取らないカッコ良さです(中身は差がありますが…)

    IS500は独自性も強いので比べても良さのある
    グレードなんでそこも決めてなんでしょうか?

    まだ数百キロの頃に試乗して、全ての動作が
    渋く良い印象が無かったのですが約5000キロ程距離が伸びた頃に、もう一回乗ってくれとメカの方に頼まれて乗ってみたら当たりがついていてびっくりするくらい良くて驚きました!

    購入を幾度と検討しましたが、やはり走りに
    浪漫は見出せても少し控えめな外装に引っかかり決める事ができずにいます…

    改良があるなら期待しますが、まぁ、恐らくは
    外装でなくナビや安全装置系の方ですよね。

    私的にフロントフェンダーにアクセントが欲しい(ダクトなど)あとはブレーキのビジュアル、
    ブレンボとはいかずアドヴィックスでも良いので6ポットのデカいやつ採用でBBSホイールに
    なったら即決です。
    2024年03月24日 02:13
  • LDH廃止したんだね。アレがあってこその350だったのに。つまりメーカー的にはカネ掛かる装備だからやめたいと。
    いいクルマだったのになあ350。
    2024年03月25日 07:40
  • HRK

    ツートンのISですが、この展示者ってどこの店舗で撮影されたものですか?
    2025年03月23日 15:27
  • なまっくす

    to HRKさん

    コメントありがとうございます。
    こちら、画像を確認したところ、レクサス高丘店にお邪魔した時に撮影したものでした。巨大な旗艦店舗でした!


    >ツートンのISですが、この展示者ってどこの店舗で撮影されたものですか?
    2025年03月24日 22:25

この記事へのトラックバック