2023年10月19日、レクサスの新型車「LM」(LM500h)が発表となりました。
発売は2023年12月下旬頃ということで、まずは「予約受付」を開始。
ただし、購入のハードルは「価格」だけではないようですので、ご関心のある方はぜひ販売店へアクセスを!
▼トヨタグローバルニュースルーム「LEXUS、新型「LM」を発売」より
*https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/39917386.html
価格については当ブログでは「1850万円」で「2000万円は超えないだろう」と予想しておりましたが、ちょうど「2000万円」でした。
驚いたのはメーカーオプションの少なさです。最上位グレードを先行発売とのことで、「全部入り」の仕様で、ほとんどが標準装備!
なお、各販売店では試乗車も導入している店舗が多いようですが、実車の配備は「2024年1月」以降となる見込みとのことです。
そのため、試乗してからの注文だと、相当に納期がかかることになりそうです。
なお、レクサス販売店からは各店舗1名程度、営業担当者が代表して試乗勉強会に参加しているとの情報も聞きますので、その方と商談をするのが良さそうですね。
さて、「LM」の詳しい内容はニュースリリースの通りですが、あまりに当方とは縁がない車ですので詳細は識者や専門家の方におまかせしたいと思います。
同じ「L」シリーズのフラッグシップクーペ「LC」について、2024年モデルが正式発表になってからご契約された方の納車もスタートしているようですね。
先日、有料ではありますが、「LEXUS LC Performance Upgrade 体験試乗会」に参加してまいりました。
「詳細版」は後日レポートさせていただく予定なので、まずは「概要」についてレポートさせていただければと思います。
2023年6月8日、特別仕様車”EDGE”の発表と同時にアナウンスされた「LEXUS LC Performance Upgrade」ですが、今回は自分自身の車両と、「LEXUS LC Performance Upgrade」を施した車両を乗り比べすることで、「体感」することを目的としたものでした。
自分自身、普段はサーキット走行はしませんし、峠に走りにいくこともありませんので、決して運転スキルは高くはありません。
違いがわかるかなぁ・・・と不安もいっぱいでしたが、結果的には心配は杞憂に終わりました。
おそらく試乗会に参加された方のほとんどがそうではないかと思いますが「明らかに違いを感じることができます!」
今回の改良のメインである、「リヤアルミ中空サスペンションメンバー」は、私も誤解していたのですが、実は重量にはノーマルと変化がありません。
その代わり、アルミ化と中空化して軽量化した分、アルミ部材を太くして、剛性を上げているようで、とてもガッシリ感があります。
ちなみに、ノーマルはコチラ。
スチール製で、ブラックで塗装されていますが、「リヤアルミ中空サスペンションメンバー」とは部材の太さが全然違うのがわかると思います。
また、ボディと接する部分には「ゴムブッシュ」が装着されており、ここで振動や衝撃、ノイズ等を吸収/分散しているようです。
この「リヤアルミ中空サスペンションメンバー」(開発陣の方は長いので「アルミサスメン」と略していました)は、なんと現状、2日で1個しか製造できないという代物で、製造コストも高く、1個あたり「100万円」程度に価格換算されるそうです。
マニアな方はこの画像だけでしばらく語れるのではないでしょうか? いや〜美しいですね!
そして注意点として、ノーマル車両には存在していた「ゴムブッシュ」が存在せず、ボディに「直付け」となります。
これにより、アルミサスメン付近から、若干の異音やノイズ、段差を通過した際の衝撃などが、ノーマル車両よりも感じることができることがデメリットとしてあげられています。
性能評価は「KINTO FACTORY」内でも紹介されていましたが、静粛性とハーシュネスに関してはノーマル車両より若干劣ることに注意です。
そのため、”EDGE”においても、日本仕様のみ準備され、製造個数も限られた数のようです。
今回、「LEXUS LC Performance Upgrade」用に、限定個数で準備をしていただいているようで、そういった事情を聞いてしまうと思わず注文したくなってしまいます(笑)
とはいえ、価格が「200万円」ということと、アップグレード自体はディーラーでは対応できず、「トヨタ自動車」の工場で実施するという、レクサス初の試みを実施とのことで、マニアにはたまらない展開となっています。
*LEXUS LC Perfomance Upgrade Workshop資料より
なお、アルミサスメンは特別仕様車”EDGE”のように、後輪操舵の「LDH」が非装備のバージョンだけでなく、今回の「LC Perfomance Upgrade」の対象層で、多くのユーザーがいる”S Package”に対応するために、「LDH」があるバージョンに対応したアルミサスメンも製造されるとのことで、気合が入っています。
アルミサスメンのノーマルとの比較は次の公式画像の通り。
上記写真のとおりですが、純正ノーマルのサスメンが貧弱に思えるほど補強されていますね。
*LEXUS LC Perfomance Upgrade Workshop資料より
「アルミサスメン」の他、フロントバンパーに施された「カナード」の製造工程についての説明もありました。
こちらは、職人の技を機械でプログラミングして時間をかけて製造しているようで、こちらも通常のバンパーよりも製造時間(コスト)がかかっているようですが、こちらは将来的には他のモデルや特別仕様車など、ハイパフォーマンスなクルマにはどんどん応用されていくような印象を受けました。
さて、サーキット走行では、参加者の多くの方がコーナリングでの「ターンインのしやすさ」、「ステアリングの舵角の少なさ」、「リヤの追従性の良さ」、「ボディが軽量になった感覚」を得ることができて、運転がうまくなった、気持ちよくコーナリングできるようになった、と感じられたのではないかと思います。
サーキットでは、「ノーマル車両(自分のクルマ)」→「アップグレード車両」→「ノーマル車両(自分のクルマ)」→「アップグレード車両」というプログラムでなかなか贅沢な試乗体験だったので、自分のクルマとアップグレード車両との違いには驚きました。
乗り比べのチャンスが2回あったため、1回目で感じた「違い」を2回目でも「やっぱりそうだった!」と確認できるのが良かったですね。
特に当方のLC500は、2023年7月に納車された、新モデルですので、2017年に発売された初年度モデルからは格段に乗り心地や操安性、ステアリングの応答性などが進化しているので、「それほどの違いは感じることができないのでは?」と思っていたのですが・・・うーん驚きました。
自分のレクサス「LC」が一回り小さくなった、軽くなったような・・・良い意味での変化をしっかり感じることができましたし、明らかにノーマルよりもステアリングの舵角が小さくてもコーナリングできるのはさらに運転が楽しく感じることができました。
なお、静粛性・ハーシュネスですが、「良路」を走行している場合は違いはありません。
段差や縁石を踏んだときなど、「リヤ側」から今までになり「カシャ」というような音が聞こえたのが違いでした。
ある意味、「メカニカル」なクルマ好きにはたまらない(?)サウンドかと思いましたが、前述の写真のように、ノーマルでは取り付けられているゴムブッシュがない「直付け」であるため仕方のないことかと思います。
ということで、まずは「概要編」でお伝えしたいのは、LC Performance Upgrade をした場合の違いは、確実に感じることができました。
あとは、やはり迷うのは「コスト」かと思います。
現在は予定価格「200万円」ということでアナウンスが行われていましたが、レクサス「LC」オーナーさまといえど、躊躇する価格ではあると思います。最近は高くなったとはいえ、軽自動車やコンパクトクラスのクルマが購入できるぐらいの価格です。
また、アップグレードしたとしてもリセールバリューにはほぼ影響しないでしょうし、見た目も(フロントバンパーのカナード程度で)ほぼわかりません。
しかしながら、2017年や2018年など初期に「LC」が納車された方は結構バンパーやサスペンションも傷/汚れ等の蓄積も進んでいることもあるでしょうし、車両の「リフレッシュ」という観点では、換装のメリットも大きいのでは・・・と思いました。。
整備についても、ディラーやカスタマイズショップではなく、新車製造ラインと同等設備で専門の作業員の方が施工されるため、施工精度も高く、保証も含め安心できるのは大きいと思います。
LEXUS LC は外観デザインはまったく変わらないまま発売から6年半が経過。
モビリティショーでは「レクサスLC」の次世代モデルのような車種も登場するのではないかと予想されていますが、まだしばらくレクサス「LC」はレクサスのフラッグシップクーペとして、開発が継続して行われているようです。(そうでないと、今回のようなコストと時間をかけた試乗会は開催されないでしょうし・・・)
*トヨタグローバルニュースルーム「バッテリーEVコンセプトカー」より
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/39885913.html より
当方も2013年に「LF-LC」が発表されてからのLCファンで2台乗り継いでいるファンとして、今回のような今までのトヨタ・レクサスにはなかった新たなアップグレードの取組については素直に感謝したいですし、前向きに検討したいと思っております。
個人的には、2024年モデルについては、サスペンションの換装が行われないということですから、その分のコストは割引いた価格設定(約180万円前後?)だと多少食指が動く・・・かもしれないので、ぜひご検討をいただきたいと思います!
https://factory.kinto-jp.com/lp/lexus/lc-campaign
なお、順調に行けば、2023年12月頃から受付を開始されるそうです。
この記事へのコメント
yz
この内容を見たら申し込みしておけばよかったと思ってしまいました。サーキット走行もできて5万円であればリーズナブルですかね。
以前に相談させて頂きましたが2024年モデルの新車と悩んだあげくリセールを加味して最終的に2022年式の中古を購入し先週納車されました。
なまっくすさんの2024年モデルも間近で見たかったです。ps私は浜松在住です。
レクサス良いよね!
2点気になったのですが、
①アル一体生成は今後のギガキャストを見越して、トヨタ内での試験的な作成も含まれているのでしょうか?
②音に関しては、発生源にだけゴム部品を付ける事は構造的に出来なかったのでしょうか?素人目で申し訳ないのですが、単純にゴムブッシュを付ければ解決出来るのではないかと考えてしまいました。
なまっくす
レスが遅くなり申し訳ありません。
①については、まだ手作りのようなもので、開発陣の「愛」や「こだわり」によるものが大部分と思いました。LCのような少量生産車だから実現できたというものと思います。
②については私も質問したのですが、やはりゴムを介することで、アルミ一体成型のメリットが薄れてしまうということでした。
今回の試乗車は乗るとするわかるほどの違いがありましたので、そのためにはゴムブッシュをつけるという選択肢はなかったようです。
>なまっくすさん、ご報告ありがとうございます。
>2点気になったのですが、
>①アル一体生成は今後のギガキャストを見越して、トヨタ内での試験的な作成も含まれているのでしょうか?
>②音に関しては、発生源にだけゴム部品を付ける事は構造的に出来なかったのでしょうか?素人目で申し訳ないのですが、単純にゴムブッシュを付ければ解決出来るのではないかと考えてしまいました。
なまっくす
コメント遅くなり申し訳ございません。
今回は情報公開から実施日まで日も短かったため参加を断念された方も多かったようです。
2022年式であれば、足回りや乗り心地もかなり熟成されていますし、インテリアも完成されていますので満足度高いですよね!
もう少しスポーティ感がほしいとお感じになられた場合は今回のアップグレードプログラムはかなりおすすめです!
静岡県は横に広いですし、道路も気持ちよく走れるエリアが多くて楽しいですよね!
>yzさん
>
>試乗会のレビューありがとうございます。
>この内容を見たら申し込みしておけばよかったと思ってしまいました。サーキット走行もできて5万円であればリーズナブルですかね。
>
>以前に相談させて頂きましたが2024年モデルの新車と悩んだあげくリセールを加味して最終的に2022年式の中古を購入し先週納車されました。
>
>なまっくすさんの2024年モデルも間近で見たかったです。ps私は浜松在住です。