少量生産にも関わらず、すでに多くのメディアが報じているなど、さすがの歴史とブランドのクルマと言えます。(レクサスLSやLMではここまで話題にならないでしょうし・・・)

▼トヨタグローバルニュースルーム「新しいセンチュリーを追加」より
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/39708855.html
*以下の各画像は上記サイトおよび「センチュリーwebカタログ」より引用使用しております。
https://toyota.jp/request/webcatalog/centurynewbt/?padid=from_centurynewbt_grade-specification_webcatalog
すでに詳細情報は多くの専門メディアやYouTube上の動画で解説し尽くされているので、当ブログでは例のごとく少し変わった目線から見てみたいと思います。
■パワートレーン
当方の勉強不足で、「3.5L V6(2GR-FXS)+PHEV」で「E-Four Advanced(電気式4輪駆動方式)」というパターンは想像ができませんでした。
システム最高出力も303kW(412PS)と、ハイブリッドシステムでは最もハイパワーなものを搭載!
ここで感じたのは、これはチューニングすれば、他のレクサス車にも搭載できるよね・・・
ということで、日本では未発売ですが、レクサス「TX」(TX550h+)の他、これをより応用して、レクサス「LS600h+」、「LC600h+」なんてのも期待できそうな予感です。

レクサスLC、LSともにデビュー当時の2017年は世界初投入された"マルチステージハイブリッド"において、エンジンから発生する微振動と少々踏んだだけで唸るエンジンが不評で、それ以降は徐々に洗練されてきましたが、よりパワー感あり、そして電気自動車のようにスムーズでリニアな走りも可能なプラグインハイブリッドシステム(PHEV)を搭載するのは待望という方も多いハズ。
電動感あふれる静かな動きはラグジュアリークラスのフラッグシップにふさわしいものでしょうから、ぜひ次期「LS」、「LC」には、PHEVを中心とした電動モデルの登場に期待したいです。
どうやら、同時にお披露目されたトヨタ「ヴェルファイア PHEV」も、「3.5L V6(2GR-FXS)+PHEV」の同システムを搭載ということらしく、凄いことになっています。レクサス「LM」でもPHEVの追加設定があるのでしょうか???

■調光機能付きリヤドアガラス
ハリアーやレクサスRZで採用済の調光機能付きのパノラマガラスルーフが「リヤドアガラス」に採用されましたが、これは今後のラグジュアリークラスのクルマにも採用されそうですね。次期レクサスLSなどにも期待できそうです。

■マルチカラーアンビエントライト
インテリアでは、新型アルファード/ヴェルファイア に続き、64色のマルチカラーのアンビエントライトを搭載。
ついにトヨタも「魅せる」アンビエントライトを展開するようになったのは嬉しい限りです。
あとは走行中に「減光」して点灯しているかどうかわからなくならなければいいですね(笑)

■匠のインテリアパネル
どのようなインテリアパネルを導入してくるか注目でしたが、豪華絢爛というよりはモダンなテイストを追求したタイプで、レクサスでは「レーザーカット本杢」に近いようなデザインで私的には好みのデザインです。
2012年〜頃のアウディ車のインテリアパネルにもこういうブラックのウッドに、アルミニウムのラインがキレイに入ったインテリアパネルがあったのを思い出しました。(これも高価でした・・・)

■リヤ ルチオペレーションパネル
これは予想の範疇でしたが、新型アルファード/ヴェルファイア、そしてレクサス「LM」でも採用予定のスマホ型のリモコンキーがセンチュリーでも採用!
しかし、すでに「型落ち感」があるデザインなので、陳腐化しないように画面の表示情報が改良/アップデートできるようにしてほしいですね。

■スカッフプレート&オート電動格納式ステップ
高品質なスカッフプレートに加え、電動昇降を搭載した後席ドア周り。
これは今後の背が高いタイプのレクサス車でも採用されそうな雰囲気があります。
車名ロゴ入りのスカッフプレートを照らす「エントランス照明」もあるのも嬉しいですね!

■Blu-rayディスクプレイヤー
地味に驚いたのは、なんとブルーレイディスクプレイヤーを標準装備!
次々とレクサス車から廃止されていますが、まさか採用とは!少量生産だから成せることかもしれませんが、リヤのマルチメディアシステムを活用する意味では嬉しいですね!

一方、ちょっと残念に感じた点も・・・
それはまず、「ステアリング」
ベースのデザインがクラウンと同じものかと思うのですが、デザインが良くない(かっこ悪い)ので、高級感が感じられません。
「ドアハンドル」や「シフトノブ」もクラウンと同意匠のようですが、(実車は見てないですが)高級感は感じられず、残念です。

またインテリア全体的に、私的にはもう少し「和」をイメージしたインテリアになるのかなぁ、と思っていたのですが、思ったより西洋的というか、スッキリとしたデザインでこれみよがしな派手さはありませんが・・・レクサスブランドでもこういうデザインのものは実現できそうですし、センチュリーならではの世界観が欲しいように感じました。

また、先進予防安全機能では、「Lexus Safety System+3.0」(Toyota Safety Sence 3.0)と同等のものが搭載されており、特に新機能はなく(「赤信号での侵入告知機能」ぐらい?)、超大型のヘッドアップディスプレイや、ARヘッドアップディスプレイも不採用。
「世界初、日本初」という機能は見当たりません。
もっとも、現時点で相当にレベルの高いシステムですし、確実に実績のあるシステムを搭載した、というものかと思いますが。
「センチュリー」に求められる役目は違うのでしょうね。

また、意外にもヘッドライトのアダプティブハイビームには、レクサス車の一部車種で採用されている「ブレードスキャン式AHS」は不採用です。
LEDヘッドライトに代わる新技術のヘッドライトシステムは、まだトヨタ・レクサス陣営では導入が進みませんね。

なお、「ディーラーオプション」の方はなかなか面白いものが揃っています。
「フロアマット」に関しては、40万円という価格に驚きますが、製法はすでに新型レクサス「LS」と「LC」では導入済み「丹後緞通」というものであり、広大な面積のフロアマットすので、価格もこれぐらいはするのはやむを得ないのかもしれません。
面積あたりの単価で言えば「レクサスLC」のものが一番コストパフォーマンスが悪いです(笑)

一方、「スカッフプレート」は更に高価で「77万円」という驚愕なもの・・・
なんでこんなに高いのか?と思っていたら、コチラ、先日発表された、レクサスコレクションの「クルマ職人の匠 フューエルキャップ」と同じ製法のように思います。(当方は発注済です!)

わずか直径67mmのフューエルキャップカバーですら「4万円前後」しますので、巨大な面積を誇る「スカッフプレート」4座分と考えると77万円という価格はやむを得ないのかもしれませんね。(いや〜、、でも高価ですね)

その他、実用的なものとして、リヤシート用の「クッション」がラインナップ。
こちらそれほど高額でもありませんし、上質感を求める方、(刺繍を除けば)特にクラウンシリーズには似合いそうなイメージです。

流石にこの新型「センチュリー」、なかなか街なかで見かけることも所有することも困難かと思いますが、このようなモデルがでてきたことで、いよいよレクサスのフラッグシップセダン「LS」の行く末が心配になってきました。
走りを重視したスポーティなセダン路線は失敗に終わり、結局2023年になっても、販売が上向くことはなかったようです。
そして、背の高く、充実したプライベート空間を持つ究極のムービングカーとしての役割は近々登場するレクサス「LM」にその座を譲ることとに。
かつてのセルシオやLSに求められていた究極的に快適で、次世代の、そしてグローバルに活躍するユーザーの移動時間を豊かなものにするためのショーファーカーとしての役割は「センチュリー」に。
では果たしてレクサス「LS」が進む道はどのようなものになるのでしょうか?
「世界初」、「日本発」といった機能や装備はレクサス「LS」がその役割を担ってきただけに、今後予想もできないような進化を期待したいところであります。
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