展示場所は、名古屋駅前のミッドランドスクエアですが、かなりの人が来場しており、新型アルファードの人気の高さが伺いしれました。
新型アルファード。ボディカラーは新規開発色の「プレシャスレオブロンド<4Y7>」。
まさにミニバンの王者と言える堂々としたフロントマスクです!
ウィンカーやクリアランスランプがどこにあるかわからないようなデザインがとても良いと感じました。

展示車は最上位グレードの”Executive Lounge”」ですので、レクサスオーナも嫉妬するインテリア。
中に乗り込んだ人も「すごい!」「これは欲しい!」という好意的なコメントが多く、ファンの心を捉えているようです。

当方もざっとですが、チェックしてきたのですが、価格帯がレクサスの主力モデル「NX」や「RX」を購入できる価格帯になっていますので、気になる質感も中心に見てきました。
まず、最初に感じたことは、ドアを開けたときのパッと見た目の印象はかなりよく、「高級感」も感じられるので、所有満足度はとても高いと思います。
従来モデルより相当値上がりしているようですが、値上がり分の質感向上はしているのではと思います。

ただ、すでに上位車種として「レクサス「LM」が控えているのもありますが、結構気になる点も見られました。
まずは、「樹脂の使い方」ですが、全体的に「樹脂パーツ」の質感はレクサス車クオリティには及んでいません。
前席シートのサイドパネルや、パワーシートのスイッチの加飾はカラーリングもあるのでしょうが、ちょっとやすっぽく感じますね。
”Executive Lounge”といえど、このあたりの差別化は行われていないようです。

ドアトリムに関しては一見かなり高級感があるのですが、パワーウィンドウスイッチパネルの質感は結構残念です。
もう少しここは丁寧な仕上がりだと見栄えが違うように感じます。
また、ドアノブ周りの合成皮革と思われる素材も見た目は良いのですが肌触り感は、「フェイク感」が強く、手触りに高級感は感じられませんでした。
このあたりは「LM」との差別化が強く感じられる部分となりそうです。

助手席前の加飾も事前に公開された画像だと、かなり「すごい!」と思ったのですが、実際はとくにナビディスプレイのサイドパネルのステッチが歪んでいたり、ソフトパッドを多用したインストルメントパネル類も、手触り感はさほどでもなく「レクサス超え」というまでは至っていないと感じました。
エアコン吹き出し口の素材感も今ひとつです。
ただし、グローブボックスの表皮は樹脂丸出しではなくちゃんと「表皮巻き」となっているなど好感が持てます。(巻き方の仕上がりなどはちょっと雑だなぁと思う部分はありましたが、これも個体差があるのかもしれません)
しかし、グローブボックスの開口部が意外に狭いんですね。

目玉の「14インチディスプレイ」はたしかに存在感あります。
エアコン調整ダイヤルはレクサス車とは若干質感が異なりますが、トヨタ版でも十分なクオリティですので、レクサスの方をもっと質感上げる方向にスイッチしてほしいものです。
それにしても、ナビディスプレイサイドのステッチの歪みが気になりました。

ステアリングやダッシュボード、ドアトリムの一部に使われている「インテリアパネル」(UZURAMOKU)は、今となっては懐かしい「つやつやのクリア仕上げ」がしてあり、いかにも古典的な高級感を醸し出しています。
欧州車やレクサス車では天然素材やマットな質感の表面仕上げに移行していますが、クリアな「つやあり」パネルはわかりやすい高級感がありますね。
新型クラウン・クロスオーバーではこういったわかりやすい「高級感」が足りなかったのも事実だと思いますし、パッと見た目の高級感は大事だなと感じました。

ステアリングですが、新型クラウンでも使用されているものと同様のデザインと思いますが、正直デザインは今ひとつと思います。(特に6時方向の部分・・・)
今回、ステアリングスイッチ下部に独立して設けられた「機能切りかえスイッチ」はなかなか使いやすそうですね。

フロントのドームランプ周りは新意匠のものが使用されています。
プラスチック感は多少あるものの、ゴールドの加飾や乳白色のレンズ、わかりやすいルーフ操作スイッチなど、よく出来ていると思います。

シフトノブを除き、インストルメントパネル全体にわかりやすい「高級感」が出ているが良いですね!
(新型クラウンシリーズもこのインテリアクオリティを期待されていたものと思います)
ディスプレイサイドパネルのステッチの歪みはやっぱり気になるところですので、個体差と思いたいですね。

目玉の大型ルーフカラーイルミネーションは残念ながら点灯状態が確認できませんでしたが、スイッチを見る限り、スイッチ操作でもカラーが変更できるようです。また、照度も調整できるようで、リモコンを操作しなくても操作できるのは便利そうですね。
なお、ルーフパネル自体は、プラスチック感がかなり出ているのと、スイッチ類やパネル自体の加飾が思ったより少ないです。
指の油等が付着しやすいツヤなしの樹脂パネルやスイッチが多様されているので結構気になりました。

リヤのセカンドシートはとても座り心地もよく、とても快適でした。
ドアトリムのデザインもよく、(手触りは前述のとおり今一つですが)ソフトなアームレスト、柔らかいナッパレザーシートなど、とても快適です。
ちなみに、後席のアームレスト周りのステッチも結構歪んでいて、こういうところは気になります。

新幹線のような、テーブルが出てくるのも凄い・・・!
「UZURAMOKU」の柄がインテリアカラーとマッチしており、上質感あります。
なお残念ながらマルチオペレーションリモコンパネルは準備されていませんでした。

サードシートを格納するとこういう感じになるのですね!(ミニバンに乗ったことがほとんどないので知りませんでした・・・)
広大な収納スペースが生まれるのですごいですね。

ラゲージバックドア部分には「LEDランプ」が装着され、利便性が向上しているようです。
どこかで見たことある・・・と思ったら(若干違いますが)おおむね、レクサス「NX、RZ」と同等のLEDです。
新型「RX」のような乳白色のカバーのある大型LEDは使用されていませんでした。

なお、ルーフの後部部分(写真だとブラックの部分)に使用されている素材は良かったです。
レクサスでは上位車種に使用されるファブリック(「ベレーザ」でしょうか?)と同等レベルの上質な素材でした。

新型アルファード、リヤビューは最初はのっぺりしているなぁと感じていたのですが、実車はかっこよかったです。
面積の広いテールランプ、中央部のクリアブラックとメッキで囲まれた ALPHARD ロゴは堂々としており、街なかでも存在感があるでしょう。
いい車に乗っている感があると思いました。

展示会場では老若男女問わず、多数のファンがきており、新型アルファード(ヴェルファイヤ)の人気の高さと期待感の高さを感じました。
よりスポーティな「ヴェルファイア」はSNSを活用しているユーザーには特に人気のようですし、ここしばらく続いていたSUVブームとともに、ミニバンブームがさらに加速しそうです。

こうなると趣味嗜好性の高い「クーペ」はまだしも、中途半端な質感の「セダン」が壊滅してしまうのはやむを得ない気もします。
これで新型レクサス「LM」が発売されると、フラッグシップセダン「LS」は果たしてどうなるのか・・・2024年モデルの改良内容も気になりますし、もやもやした気持ちを持ちながらLEXUSディーラーで休憩させていただきました。

この記事へのコメント
デザインは売れた物が勝ち。であっても、いくら売れていようがミニバンのデザイン、個人的に全くいいとは思えなくて。ただ、ミニバンデザインの解に一番近いと思ったのはKIAのカーニバルかな。あの路線の先にあるように感じる。アルヴェル路線であったとしても紅旗のHQ9の方がずっと良いデザインのような。
…そんな風に思っていた自分だけど、FMC後のLMは品もあって凄く良いと思った。アルヴェルとの見た目の差別化は自分的に極めて大きいと思ってる。自分には手が出ないだろうけど。