新型トヨタ「プリウス」これはかっこいいぞ! レクサスへのフィードバックもあるか?

ワールドプレミアが予告されていた、トヨタブランドの新型車「プリウス」が正式発表されましたね!
今回のプリウスは情報統制が非常にしっかりしており、内外装について、事前リークなしのアンヴェール。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

そのエクステリアデザインは素直に「かっこいい!」と思えるもので、SNS上でのコメントをざっと見る限りでも評判が良いようで、とても「プリウス」とは思えません。特に現行モデル(前期)のデザインはかなりの酷評で、後期型で幾分アップデートされましたが、まさに「デザインで欲しくなる」という印象です。
ここ最近までトヨタブランドのモデルは、あえての「奇抜なデザイン」(尖らせたり、垂れたり、はみ出したり・・・)が目立ち、賛否両論ありましたが、この新型プリウスではそういった不自然で奇抜な意味不明な部分がほとんどなく、とても好印象です。
個人的には、フロントロアグリルの銀色の「クチビル」以外は文句なしです。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

商品性で気になるのは、見るからに「全高が低くなったこと」と、車両前方のAピラーが「異様に寝ている」ため、居住性や乗降性が低いのでは?ということです。
居住性・乗降性の低いセダンと言えば、最近では「先代クラウン、レクサスLS」が挙げられますが、いずれも評判がよく販売面では失敗したモデルと言われています。新型プリウスも見た目はかっこいいけど、ある程度需要が一巡化して以降の販売が失速しないか心配ではあります。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

とはいえ、国民車といえるプリウスがここまでデザイン重視になったのは「すごいなぁ・・・」と思います。
こだわりが無い方が選ぶクルマという印象もあったプリウスですが、積極的にカッコよさで選びたいクルマになった感があります。

ボディカラーについては、最近流行のソリッドのグレーが新設定。
また、イメージカラーのマスタードも投入しており、どちらもスタイリッシュなデザインにふさわしいカラーですね。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

パワートレーンは「1.8L」と「2.0L」をラインナップしているとのことで、そのスペック差に驚きました。
ハイブリッドシステムは、瞬間的に高出力を発揮できる「バイポーラ型ニッケル水素電池」ではなく、従来型の「リチウムイオン電池」を採用ということです。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

セーフティシステムの詳細は発表されていませんが、新型レクサス「NX」や「ノア/ヴォクシー」以降採用されている第3世代のものを搭載していると思われますので、時速5km/hから動作するプリクラッシュブレーキや、安心・安全の「プロアクティブドライビングシステム(PDA)」やブラインドスポットモニター(BSM)、踏み間違い抑制機能なども標準装備(または一部グレードではオプション)ということで、もう「プリウスミサイル」と揶揄されることはなく、安心・安全なクルマに進化していることが期待できます。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

足回りに関しては、正式にアナウンスはされていませんが、形状を見る限りは「ハブボルト」は不採用の模様
今後のレクサス/トヨタの新型車はすべてハブボルト化するものと思っていたのですが・・・ハブボルトならもう少し小径で、突き出ていないはず・・・
これも伝統あるブランドだからということなのでしょうか?(となるとなぜクラウンで採用に踏み切ったのかは不明)

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

インテリアに関しては、「黒」ということでよく見えない部分がありますが、新型クラウン・クロスオーバーと「bZ4X」の流れを組むデザインとなっているようで、奇抜さもなく、安心して見ることができるデザインですね。
インテリアでなんといっても驚いたのが、ついに「アンビエントイルミネーション」が装備されたことです。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

運転席・助手席に、一文字に設置されたレッドのアンビエントイルミネーション。
色はレッド1色でカラー変更はできないようですが、なんといっても驚いたのが、「Toyota Safety System(TSS)」と連動した動作をするということです。
すでにメルセデスなどの輸入車勢で、「アンビエントイルミネーション」と、「セーフティシステム」の組み合わせた仕様は発売されていますが、日本車ではほとんど見たことがなく、トヨタ/レクサス陣営では初装備となります。
ブラインドスポットモニター(BSM)や、プリクラッシュセーフティブレーキとの連動や警告で光ったり、色が明るくなったりして警告することが期待できますので、かなり安全運転に寄与することが期待できます。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

「センターコンソールパネル」や「シフトノブ」については、新型クラウンとほぼ同一デザインですが、無駄な部分が削ぎ落とされているように見えるのと、パーツ間の「隙間」があまり目立たないようなので、クラウンよりも洗練しているように見えます。
一方、ドアトリム周りは樹脂パーツ自体の質感が低そうでちょっと厳しい印象です(もう少し高解像度かつ別角度で見たいところですが、クラウンより「200万〜250万程度安い」と考えると許容できますかね?)

なお、ついに採用された「電動パーキングブレーキ/ブレーキホールド」も嬉しいところで、多くの方がこれらの機能の利便性の高さを知ることになるでしょう。
新型クラウン・クロスオーバーで採用された縦置きの「おくだけ充電(qi)」と思われるものも確認できます。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

「スピードメーター」と「ステアリングホイール」は電気自動車の「bZ4X」とほぼ同じデザインで、メーターは一般的な「7インチディスプレイ」を採用。
また、「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」は不採用ということで、ここは意外な感じでした。ディスプレイ周りのでの先進性がないのは残念ですが、ここは「使い勝手重視」ということかもしれませんね。bZ4Xのメーター周りはあまり評判が良くないのでここは心配なところ。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

エアコンパネル周りも新型クラウン・クロスオーバーと近似のデザインとなっています。
上級グレードのみと思われますが、シート空調(ベンチレーション)機能がついているのも確認できますね。これは嬉しい!

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

なお、驚くべきことに、新型プリウスのヘッドライトの点灯状態もわかる、「モデリスタエアロパーツ」装着車の実車動画が公開されています!
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▼モビリティパーツ


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今回の新型プリウスでは、「2.0L自然吸気」のエンジンにプラグインハイブリッドシステム(PHEV)を組み込んで来ましたので、例えばレクサス「UX」や、今後登場予定と言われるよりコンパクトなSUVモデル(LBX)にもPHEVシステムを組み込むこともできそうです。

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

また、目玉のセーフティシステムと連動したアンビエントライトは、ぜひ今後の新型レクサス車には標準装備してほしいぐらいです。
(ウザければ、設定をOFFにすればいいだけですしね)
近々発表予定とされる、新型レクサス「RX」ではせっかくダッシュボードに広範囲なアンビエントイルミネーションを備えているので、ここにぜひセーフティシステムとの連動機能を組み合わせてほしかったところです。こういうところをオンラインアップデート(OTA)で対応できるようにあらかじめ組み込んであれば「すごい!」と思うのですが、果たしてどうでしょうか?

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そういえば、今回のプリウスは「世界初」、「日本車初」という装備や機能はなかったようですね。
常に時代をリードしていた先進感あふれる役目はもう終わったということで、プリウスはあらたなステージに進化したということでしょうか。
まだまだ詳細な商品内容は明らかにされていませんので、「隠し玉」があることにも期待したいところです!

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(※トヨタグローバルニュースルーム「新型「プリウス」を世界初公開」より) 

この記事へのコメント

  • うめてん

    ライトの造形がカッコいいですね。モータージャーナリストさんの動画をみると内装の質感はイマイチですが、
    トヨタ(プリウス)基準で考えれば妥当かなと思いました。
    乗降性や走りが気になるので試乗車が配備されたら試乗したいです。
    2022年11月17日 08:18
  • かざまっち

    YouTubeで観たらリアドアはNX同様なe-ラッチっぽいですね。電磁式ってリポートされてましたがレクサス同様な名称になるか分かりませんがついにトヨタにも採用されて来ましたか。
    内側からは通常の開け方になっているようでした。
    2022年11月17日 15:14
  • かずぽん

    今度の2.0L HVシステムはずいぶん攻めたエンジンですね。プリウスと同じHVシステムを搭載しているカローラやCH-R、ノア・ボクシーなどにもいずれ搭載されるでしょうからこれらが出てくると同じくらいの性能の350hの肩身が狭いですね。
    しかも燃費は30km/L?くらい行きそうですし。
    PHEVも450h+に迫るくらいの性能でさらに高燃費を示すとなると恐ろしいくらいですね。これで序盤でしくじってしまったbz4xの存在がかなりかすんでしまいそうです。
    2022年11月19日 11:48
  • なまっくす

    to かずぽんさん

    はい、今回のプリウス、スタイルもそうですが大変魅力的なスペックですね!第4世代のHEVシステムとは相応の差があるので、SUV系の2.5LHEVの存在意義が薄れてしまわないか心配になりますね・・・
    bZ4Xは幸いリース販売なので、結構早い段階で改良が行われるかもしれませんね。(スバル/ソルテラはどうなるかわかりませんが・・・)


    >今度の2.0L HVシステムはずいぶん攻めたエンジンですね。プリウスと同じHVシステムを搭載しているカローラやCH-R、ノア・ボクシーなどにもいずれ搭載されるでしょうからこれらが出てくると同じくらいの性能の350hの肩身が狭いですね。
    >しかも燃費は30km/L?くらい行きそうですし。
    >PHEVも450h+に迫るくらいの性能でさらに高燃費を示すとなると恐ろしいくらいですね。これで序盤でしくじってしまったbz4xの存在がかなりかすんでしまいそうです。
    2022年11月23日 16:42
  • なまっくす

    to うめてんさん

    新型プリウス、内外装ともとても良いと思います。
    Aピラーが寝ているのと、全高が低いのでその点は心配ですね・・・
    私もぜひこれは試乗してみたいですね〜

    >ライトの造形がカッコいいですね。モータージャーナリストさんの動画をみると内装の質感はイマイチですが、
    >トヨタ(プリウス)基準で考えれば妥当かなと思いました。
    >乗降性や走りが気になるので試乗車が配備されたら試乗したいです。
    2022年12月05日 00:16
  • なまっくす

    to かざまっちさん

    なんと、そうなんですか!
    コスト面から採用されないかと思っていたのですが、プリウスに採用されるということは、実はそうでもないのかもしれませんね。
    デザインがかっこいいので、これは売れそうですよね〜、PHEV版はほしいです(笑)

    >YouTubeで観たらリアドアはNX同様なe-ラッチっぽいですね。電磁式ってリポートされてましたがレクサス同様な名称になるか分かりませんがついにトヨタにも採用されて来ましたか。
    >内側からは通常の開け方になっているようでした。
    2022年12月05日 00:18

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