すでに、先週末(9月2日〜4日頃)に販売店のスタッフの方から情報をキャッチされた方も多くいらっしゃるようで、すでにSNSなどで多数情報がでておりますが、レクサスにおいては旺盛な需要に耐えられないほどの受注が積み上がっているのでしょう、加えて歴史的な「円安」の影響もあるのか、実質上、「全車種 オーダーストップ」となっている模様です。
レクサスは、イヤーモデル制を採用していますので、毎年夏頃に数カ月間、オーダーが出来ない時期がありますが、車種により時期が微妙に異なるので、複数の車種が同時にオーダーできなくなることはまれです。
とはいえ、一律に「オーダーを一斉に停止した」というものではないようです。
9月9日時点で正式なニュースリリースは行われておりませんが、おそらく次のとおりと推測されます。
・各販売会社(ディーラー)に、2023年中に車種ごとの「生産可能台数」が通知された
・その「生産可能台数」の範囲でしか販売会社はメーカーにオーダが出来ない
(ただし、後日「生産可能台数」が追加される可能性もあり得る)
この「生産可能台数」が、需要よりも大幅に少ない台数となっているため、「実質上のオーダーストップ」と呼ばれているようです。
この点について、ユーザーからすると大変不都合にも思いますが、ここ最近を振り返ってみると、大量の受注を受け続け、結果として新聞報道等にもあったように、一部車種で「オーダーカット」(次年度モデルへの振替え、再契約)が発生しているのは事実であり、度重なる生産遅延で、メーカー及び販売会社に対する不信感も高まっているようですから、生産可能台数の範囲内で受注を受けるというのは、見方を変えれば「誠実な対応」といえるのかもしれません。
ただ、今回の場合は「生産可能台数」がかなり少ないようで、多くの店舗ではすでに大部分のクルマでオーダーができなくなっているということのようです。
さて、ここで当方が問題と感じるのは、これから改良が行われるであろう「LS」と「RC」(RCFは2023年1月?)について。
これらは、まだ2023年モデルのニュースリリースが行われていない状態ですが、このままですと、ニュースリリースを見てから「おっ、これはいいぞ!」と思い、販売店に向かっても「すでに生産可能台数が超過し、オーダーがストップしました」ということになりかねません。

特に「LS」に関しては、リース契約など法人需要が大多数でしょうから、個人ユーザーのように「待てばいい」というわけでもないでしょうし、第4世代レクサス車と同様に、「新マルチメディアシステム」への換装やさらなる乗り心地改善策が行われるなどの大規模なアップデートが行われる見込みですから反響も一定数あるものと思います。
このままですと、年次改良の発表はしたはいいものの、すでに注文は出来ず、「納車は1年以上先(2024年以降)」ということになってしまいますね。

さまざまな問題が絡み合っているものと思いますが、大規模リニューアルをしたレクサス販売店舗の維持にも多額のコストがかかるでしょうし、極端に少ない台数しか販売できなくなると、各販売会社に与える影響はもちろんですが、何より我々ユーザーと直接接する販売店の各スタッフのモチベーション維持、給与等処遇面など、かなりの影響があるものと思います。
なんとなく、2008年頃の、リーマン・ショック後の暗黒時代の再来を思い出してしまいます(今では信じられない光景ですが、リーマン・ショック後、レクサスHSが発売するまで、多くのレクサス店はクルマが売れず、中古車は激増し、閑古鳥が鳴いていたのです)。
もっとも、今回メーカーから示されたとされる「生産可能台数」については今後の生産状況により追加されることもあるでしょうから、現時点では、確実に生産できる控えめな数値が設定されていることも考えられます。
しかし、なにより心配なのはこのような状態で、今後、レクサス新型「RX」や、限定車の抽選予約が好調な「IS500」が果たして生産できるのか・・・ということは心配ですね。

なお、公式webサイトの工場出荷目処一覧では、「9月2日付」も「9月9日付」も変更がなく、ほぼすべての車種が「販売店にお問い合わせください」のまま変更がありません。
(レクサス公式webサイト https://lexus.jp/news/info/delivery/ 参照 )
流石に、このままの表記であり続け、販売店からの説明にのみ委ねるのは、販売現場の最前線の方にとっても酷ではないでしょうか。大量の受注残を解消するために9月から増産、という話もあったと記憶していますが、そういった中、レクサスブランド車においてなぜ日本向け車両の生産が困難なのか、ぜひメーカーからも何らかのアナウンスを期待したいところです。
この記事へのコメント
うめてん
なまっくす様の方では何か情報掴んでいますか?
RCはともかく走りにこだわって車重減らしたRCFに今更電動つけるのもどうかと思いますが…
るるる
本当に販売店は大変ですね
私のLC担当の優秀な営業マンも夏に残念ながら離職
成果給割合が大で生活苦しいでしょうから
私も喜んで送り出しました
(全く異業種のIT分野ですが頑張れ!)
私が章男さんだったらどうするかしら?
為替の良い国にグッとシフトするか?
やはり国内顧客を大事にするか??
うーん
いずれにせよ
車を自由に選べない時代が来るとは
思いませんでしたね。。。
なまっくす
はい、私の妄想では、電動パーキングブレーキ化、ハブボルト化、ナビのタッチディスプレイ化が実施される予定です!
実際のところ、重量はどうなるんでしょうね・・・
DDF
国内販売会社の方達の生活をほとんど無視し、為替の利益取りに全力を注ぐトヨタの姿勢にはハッキリ言って不信感を覚えます。
顧客との関係が重要なファクターである高級ブランドの全車が受注停止とはさすがにどういうつもりだろうと思います。
バーバ
47番バーバです。8月20日契約 350h バージョンL 9月2日納車になりました。
ランディ
トヨタも、このままだと、納期遅れや、部材調達困難のまま、何も変わらないと思わないのでしょうかね。
日本企業のなかには、国内生産回帰や、部材生産着手に、取り組み始めた企業もありますが、ジリ貧のままだと、ヤバい気がします。
やはり、次は、他メーカーに行かざるを得ない状況かもしれませんが、なんとか、もう一息、頑張ってほしいものです。
なまっくす
なんと、ご担当の方が離職されたのですね!
営業担当者は歩合給の部分も多いと思いますので、今後のレクサス販売店各位のモチベーションが本当に心配になってしまいます・・・(特に若手)
一方、メーカーとしては、やはり利益は大変重要なことなので、仕方ないことではあると思います。
が、せめてこれからシェアを伸ばそうとしている日本市場なんだから、もう少し割り振ってくれても・・・とは思いますね。
なまっくす
現在通知されたとされるのは「確実に生産できる台数」と思いたいところです。途中での追加枠はあるものと信じたいですが、仮に枠の通知があったとして、それをどうやって顧客に割り当てるのか、というのも大変そうです・・・
日本市場は今こそ欧州人気ブランドからシェアを奪取しにいくチャンスでもあるのに、日本向けを増やさない(増やせない?)のは本当に残念ですし、日本市場向けの台数が生産できないほど異常事態なのであれば丁寧な説明を行うべきと感じます。
販売店は、メーカーとユーザーの板挟みにあって本当に辛いと思います。
なまっくす
納車おめでとうございます!
次回更新時反映させていただきます。人気の350h、かなり進化したのでぜひご堪能ください!
>バーバさん
>
>NXの納車報告はここでいいですか
>47番バーバです。8月20日契約 350h バージョンL 9月2日納車になりました。
なまっくす
コメントありがとうございます。
さすがに様々な手をうっていると思いますが、納車待ちが改善される見込みがまったく感じられないのは本当に不思議なことですね。
ここまで生産ができないのはなんらかの理由を開示してくれてもよいのではと思いますがね(せめて、契約済オーナーだけでも)
しかしこんなに外国製パーツに依存しているとは思いませんでした。
かず
メーカーの対応に不満を感じるこの頃です。
ディーラーの方もネット情報がほとんどと言われており、我々発注者が伺ってもネットで知り得た情報ばかりで逆に申し訳ないです。
増産計画が頓挫した理由もコロナだからと言えば納得する状況は過ぎました。
ある程度しっかりとした発信が欲しいです。
なまっくす
メーカーからの正式情報は「半導体不足」や「コロナ」ばっかりで、それはうわべの情報で、実際はいろんなものが不足していたり、円安問題で日本仕様を絞っているのは薄々気づいている方も多いものと思います。
いったいどんな部品が不足していて、どのような改善を図っているのか、すべては話せないと思いますが、もう少しユーザーサイドに立った説明をしてほしいものですね。
>そうですね。
>メーカーの対応に不満を感じるこの頃です。
>ディーラーの方もネット情報がほとんどと言われており、我々発注者が伺ってもネットで知り得た情報ばかりで逆に申し訳ないです。
>増産計画が頓挫した理由もコロナだからと言えば納得する状況は過ぎました。
>ある程度しっかりとした発信が欲しいです。