今回、ニュースリリースおよび広報資料を元にトピックスをあげてみたいと思います。

https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37204775.html
スペック的には、別途まとめたいと思いますが、事前に予想されたとおり、トヨタ「bZ4X」、スバル「ソルテラ」と同じ。
バッテリー容量も「71.4kWh」で同じ。
航続可能距離はWLTCモードで「約450km」とbZ4XのAWDモデルの「約460km」とほぼ同じですから、ハイパワー&スペック志向のBEVではなく、実用性重視のモデルといえそうですが、プレミアムブランドで次々発売されるBEVの中で、突出したスペックではないのは気になるところです。
ただ、モーター出力はbZ4XのAWDモデルがフロント「80kW」、リヤ「80kW」に対し、レクサス「RZ」はフロント「150kW」、リヤ「80kW」というところが大きな違いですね。
とはいえ、実際に乗ってみないと感じることができない「DIRECT4」が他車にはない最大の魅力(特徴)といえそうです。
■DIRECT4 (P4)
「DIRECT4」に関しては前輪:後輪=100:0〜0:100の間で制御を行い、走行シチュエーション(接地荷重)によって、次の制御を行うことが広報資料で明らかになっています。
・発進時/加速時 =60:40〜40:60
・コーナー突入時 =75:25〜50:50
・コーナー脱出時 =50:50〜20:80
説明を見る限りドライブモードで切り替えるというよりは、システムが自動的に制御する、という仕組みなのでしょうか?(モータージャーナリストの動画で判明していますが、ドライブモードセレクトがなんと「タッチパネル」で行うのはなんとも・・・)
私的には「FFモード」、「FRモード」、「AWDモード」など自分で駆動方式を切り替えできるのか思っていました(^^;

※トヨタグローバルニュースルーム〜画像集より(https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37204775.html)
■新ステアリング(P5)
日本市場にも進化した新ステアリングとステアバイワイヤをレクサス初採用!
交差点やUターン、車庫入れもステアリングを持ち帰ることなく操作できるということで興味津々です!
特定のグレードなのか、メーカーオプションなのかということにも期待したいところです。

■複数グレード展開 (P6)
広報資料によると、グレードにより「パフォーマンスダンパー」を設定ということが明らかになりました。
よって、ワングレードではなく、複数のグレードがあることが判明しました。

※トヨタグローバルニュースルーム〜画像集より(https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37204775.html)
■異素材の使用は最小限? (P7)
意外なことに軽量化に資する軽量化素材の使用は少なくなっています。
フェンダーやフロントドア、ルーフもスチールですし、カーボン(CFRP)も使用されておらず。これはbZ4Xとソルテラと共通の構造が多いからでしょうか?ここは残念なところです。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■周波数感応アブソーバー採用! (P7)
レクサス初の、路面入力の周波数に応じた減衰力調整ができる新開発のショックアブソーバーFRDⅡを採用とのこと。
日産フーガ等にも採用されてた(KYB製)ということもあり、それを進化させた最新式でしょうか。期待しましょう!

※LEXUS RZ〜広報資料より
■新ボディカラー (P13)
NXでは新カラーの採用はありませんでしたが、「RZ」では2種類のボディカラーを新設定。
メタリックブルーの装いの「イーサーメタリック」と、銅カラーの「ソニックカッパー」。どちらも既存のレクサスモデルにはなかったカラー。
以外なのは「全6色」ということで、従来「10色前後」を揃えてきたレクサス車の中ではかなり少ない設定です。
”F SPORT”の設定がないため、「ホワイトノーヴァガラスフレーク」や「ヒートブルーコントラストレイヤリング」といった専用カラーがないのも影響しているかもしれませんね。
なお、上記新カラーはどうやら「ブラック」とのツートーンとなるようですから、メーカーオプション設定でしょうか?

※LEXUS RZ〜広報資料より
■インテリアは「ウルトラスエード」などSDGsに配慮した素材へ (P13)
東レのウルトラスエードを基調としたドアトリム、シート。
しかし、インテリアはずいぶんすっきり、悪く言えば面白みのない内装とも言えます。テスラ各車のようなミニマリストが好むようなシンプルさとはまた違ったデザインで、実物はどうか分かりませんが、高級感は感じられませんが、ウルトラスエードをシート全面に採用した通常販売車種は初(今までは一部にウルトラスエード使用)ですので、シート側面やリヤシートなど上質感がでてくるという利点もあり、ぜひ実物をチェックしたいところです。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■シート素材は3種類ということは? (P14)
シート素材は「ウルトラスエード」を含めた3種類とのことです。素材的には「本革」を使用するかどうかはBEVのもつ先進性やサステナブルを考えると微妙なところです。とはいえ、定番の「L-tex」、「ウルトラスエード」、「本革」の3種類をラインナップというのがひとまずの安牌でしょうか。
公開された画像では、「ブラック」っぽいのも1種類あるので、基本となるグレードは「ファブリック」で、その他「ウルトラスエード」、「本革」という展開も考えられます。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■レクサス初の 「ダイヤルシフトノブ」と「木目調パネル」
bZ4Xでも採用されたダイヤルシフトノブを「RZ」でも採用、ずいぶんシンプルかつすっきりとしたセンターコンソールになっています。
「おくだけ給電」もフラットな構造ですが、NXのような「ズレ」や「充電エラー」が解消されていることを期待します。
また、レクサス初の「〜調」パネルは、意図的なものと思いますが質感がちょっと心配ですね。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■インテリアカラーは「3色」 (P16)
・ヘーゼル
・オラージュ
・グレースケール
と、ヘーゼル以外は新色。従来の定番色だった「ブラック」、「フレアレッド」、「ホワイト」というカラーは存在しないのも新たな世界観でしょうか。
いずれのカラーでも天井は明るい「グレー」のようですね。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■世界初「陰影イルミネーション」(P16)
コンセプトカーではしばしば表現されていますが、シンプルなドアトリムに投影される陰影イルミネーションは世界初。
仕組み的には、車両前方からプロジェクター式のLEDをドアトリムに投影している感じで、車両前方は絵柄がくっきり、後方はぼんやり、という仕組みですが、これが「動きのあるもの」かどうかで評価が分かれそうです。
なお、アンビエントライトイルミネーション自体は「NX」、「LX」で採用されているマルチカラーを採用。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を採用! (P17)
ティザーサイトで先行公開された画像から判明していましたが、ステアリングコラムに「ドライバーモニター」が準備されていますので、トヨタ「ノア/ヴォクシー」に先行採用された「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を採用!

※トヨタグローバルニュースルーム〜画像集より(https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37204775.html)
■輻射熱(ふくしゃねつ)ヒーター採用!(P18)
「bZ4X」で採用された輻射熱ヒーターを、「RZ」でも採用。電池消費を抑えるための装備でこれはぜひ体感してみたい!
フロントのみとのことで、構造上、流石にリヤは難しいのでしょうね。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■調光パノラマルーフと「Low-E」ガラス採用! (P19)
トヨタ・ハリアーで採用された調光パノラマルーフと、住宅設備でもおなじみの「Low-E」ガラスを採用。
遮熱・断熱・紫外線99%カットというすさまじい性能で、常時開放が可能なのは嬉しいですね〜
なお、パノラマルーフは、オプション設定の模様です。

※LEXUS RZ〜広報資料より
■e-ラッチ、OTA搭載 (P19)
新型NXと同様、ドアの開閉には電気制御の「e-ラッチシステム」を採用。
マルチメディアシステムは「NX」と同様のようですが、OTA(Over The Air)によるアップデートがあるということで、ぜひ改良を期待しましょう。
デジタルキーも採用とのことで、このあたりは「NX」を受け継ぐようです。
なお、「パワーウィンドウスイッチ」が新意匠になったのにも注目!(第4世代レクサス用?BEV用?)

※トヨタグローバルニュースルーム〜画像集より(https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/37204775.html)
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今後続々と情報が出てくるかと思いますが、ひとまずレクサス「RZ」、大きなサプライズはなかったものの、「DIRECT4」がどれだけ魅力的かということがこのクルマの大きな存在意義といえそうです。(それ以外は「NX」のBEV版といっても過言ではない?)

なお、プレスカンファレンス動画には、2022年夏に発表とされる「新型車」(もう「RX」であることは明白ですが)がチラ見せされています。
隙間から見えるその姿、ぜひ要チエックです! (RX500h”DIRECT4” とRX450h+の存在も示唆されています)
この記事へのコメント
ハイブランドとは思えない内容です…
うめてん
スペック上の物足りなさが残念です。
RX含めて今後の車種にはBEVの設定が加わるそうですが
ここ最近のトヨタとの共通化はコストカット面が目立つので
プレミアムブランドとして一つ抜き出たモノが欲しいところです。
ゆうほの
本気で売る気があるのか疑いたくなります。BEV一辺倒が正義とは全く思いませんが、発売する以上はそれなりのものを出してほしいです。少なくとも後出しでこれでは、積極的に選ぶ理由がどれほどあるでしょうか。わかりやすい訴求力をあまり感じません。
なまっくす
バッテリーがbZ4Xと共用なので予想通りでしたがバッテリー容量が同じなので航続距離が500kmに満たなかったのはファーストカーとしては期待はずれという声が多いようですね。
たしかに実質は400kmを切るのは確実ですし、、、DIRECT4の気持ちよさがあるとはいえ・・・
ぜひ実車は乗ってみたいですがやはりリース販売が中心で様子見という感じがしますね。
なまっくす
はい、レクサスは「すっきりと奥深い」という路線に転換してからはスペック戦争から降りた感がありますね。
内装の質感やデザインもNX以降、がんばってはいるもののコストの制約を受けている部分が目立ちますし、今後控えているレクサスの新型車ではぜひブレイクスルーがほしいところですね!
セダン型、そしてスポーツクーペのBEVに期待です!
なまっくす
コメントありがとうございます。
まさにそのとおりのご意見が多いのではと思います。
レクサスブランドならではの部分がフロントモーター出力強化とDIRECT4、そして内外装の質感向上、という部分に集約されており、派生車のbZ4Xの制約を大きく受けていますので、手堅く第一弾をまとめてきたという印象ですよね。
今BEVを選ぶ方はまだまだアーリーアダプター層と思いますので個性やこだわりを持つ方が多いと思いますので突出した特徴がない「RZ」はよほどレクサスブランドに愛着がないと選びにくそうです。