レクサスLSは発売以降、毎年着実に年次改良を重ね、2019年10月の改良では乗り心地や静粛性の強化、ハイブリッドシステムの制御変更など本来のLSが持つ特徴を強化し、フラッグシップサルーンとしての完成度を高めていました。しかし、昨今のセダン離れとボディサイズの拡大、販売価格の高止まりなどもあり、残念ながら販売はそれほど上向いておらず、月販目標を大きく下回る状況が続いています。

また、トヨタ自動車は長期間かけて公道で「自動運転車」の研究・テスト走行を実施していましたが、国内外のライバル車が次々と「自動運転機能」を持つ車を発売(または市場投入)を行うなか、トヨタ陣営の自動運転車がいつ発売するか注目でした。そしてついに、オリンピック終了後の2020年秋を目処にレクサスLSをマイナーチェンジさせ、自動車専用道路での自動運転機能を搭載することを決定したようです。
最近のレクサス車では珍しい「ちょうど3年」でのマイナーチェンジは販売上の政策もあるのでしょう。

2020年秋の改良は「マイナーチェンジ」ですので、内外装の意匠変更が発生します。
■前後ヘッドランプ意匠変更
マイナーチェンジする「IS」ほどではないようですが、新型LSはヘッドライトの意匠が変更され、レクサス「ES」とは外見上も差別化される模様。新型ESの販売は好調ですが、あまりにもESとLSの外観が似ていることから、LSは差別化を行うようです。また、新型RXで先行投入された、ブレードスキャン式「AHS」が投入される模様。

なお、テールランプの形状も変更されるようですが、「一文字型」ではないようです。

■ショートボディの追加はなし
LSは実質「ロングボディ」のみのラインナップのため、前モデルのようにロング仕様ではない通常ボディ(ショートボディ)の投入も要望されていたようですが引き続きロング仕様のみとなっており、ボディサイズの変更はないようです。駐車環境で購入を断念されたオーナーも多いだけに残念です。

■自動運転に必要なカメラ・センサー類はフェンダーに外付け?
自動運転といえば、様々なカメラ・センサーが車両に後付されてテスト走行していましたが、マイナーチェンジするLSの自動運転技術搭載モデルにおいては、カメラ・センサー類をボディに内蔵することはできず、フェンダー付近に大型の外付けユニットが装備される模様。
自然なデザインかどうか注目が集まりますが、以前公開された試作モデル「TRI-P4」のような形状であれば、それほどの違和感はないのではと思います。
「TRI-P4」

https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/26059072.html
■パワートレーンは変更なし
一部メディアで噂されていた「LS600h」の復活はない模様。従来どおり「LS500/LS500h」のラインナップ。
ただし、LS500hに関しては"マルチステージハイブリッド"の制御をさらに変更させ、よりマイルド方向にチューニングが行われるとの情報もあり、発売当初のLS500hとは別物と言える進化を遂げると推測されます。

■ナビゲーションシステムはタッチパネル対応に
内装では大きな変更が発生します。
2019年8月のマイナーチェンジで投入された新型RXと同様、ナビゲーションシステムは「タッチパネル」対応となります。(手元のリモートタッチも残る)
また、「Apple Car Play/Andoroid Auto」等のスマートフォンアプリ連動機能も搭載。
現在のLSのナビゲーション画面はダッシュボードの少し奥にありますので、タッチがしやすいよう手前側に寄せられるようで、ダッシュボードの構造が変わる見込み。圧迫感がでないか心配なところではありますが・・・
助手席前の「謎のパネル」はそろそろ「ツインモニター」に換装してほしいところですが、現時点では改良有無は不明です。

■ついにトヨタ・レクサス初の「OTA」対応!
市場投入が待たれていた、車両情報のアップデートをオンライン(OverTheAir)で行う機能もレクサスとして初投入される見込み。
現在は、ナビゲーションシステムの機能や地図機能のアップデートなどに限定されていますが、ハードウェアの換装を伴わない不具合対応(ECU、ソフトウェアの書き換えなど)など従来販売店でないと対応できなかったものは当然対応されるものと思いますので、ユーザーにとっては恩恵が大きいと思います。
テスラ車のように、先進安全装備のアップデートや快適機能の追加まで踏み込んだものかは不明ですが、期待の機能です。

その他「LSS+A」のさらなる機能の改善や、快適装備の追加などまだまだ限られた情報ではありますが、レクサスLSについては2020年のマイナーチェンジで市場からの要望も含めた大きな商品改良を行うようです。今年車検を迎えるオーナーの方も含め、注目の改良といえるでしょう。
しかし、昨今の「コロナウイルス」を発端とした経済情勢や社会活動の落ち込みなど、高価格帯のクルマについては厳しい状況になるかもしれません・・・場合によっては開発・発売の延期などもあるのかもしれませんね。
この記事へのコメント
星
石畳
大変な自信を持って決めたとか。
そうであるなら、今更、短い版を出せないですよね。
るるる
チェンジ 賛成です
やはり国家元首や社長が乗る車なので
最善最高の車であって欲しいですね
和自身としてはショートボディが欲しいですね
余談ですが
レクサス日比谷の試乗車リストからLCが消え
Dで試乗相談しましたが19日に引き揚げたとのこと。
いよいよチェンジなのでしょうか
手頃なcpoが出て来るのを待ってます
なまっくす
本当にそうですね!安全装備などのアップデートがオンラインでできるようになると魅力的で、私のようなギミック好きユーザーからすると、それだけで買い替えしたくなります(笑)
なまっくす
LSがデザイン重視でこのサイズになったのは理解ができるのですが、やはり市場の声も重視してほしいですね・・・今回わずか3年でマイナーチェンジですから、次のフルモデルチェンジまでも短い可能性がありますね。
なまっくす
LS、最近のレクサスでは最速のマイナーチェンジですから相当な危機感があるものと思われます。ショート版はサイズ的にも価格的にもかなりニーズがあると思いますし、ぜひ発売を検討してほしいですよね。
LCに関しては確かに2020年4月に年次改良が行われるようです。ただし、外観は変わりませんので、CPOの放出は見込めないかもしれません。
日比谷のLCは、試乗でトラブルがあったとの話がTwitterに出ていました。スポーティーカーはあらっぽく試乗されるので、同乗市場に限定したほうがいいのかもしれません。
Supra
試乗のコメントで気になったので....
私は試乗をしたことが無いのですが、ディーラーの方が同乗しないのが普通なのでしょうか?
初めて販売店に行った時に、試乗を勧められ書面を準備されましたが、お断りした経験もあります、高価な車だけに、なかなか・・・。
動画配信サイトでは、ディーラーの方が同乗していないものもありますね。
なまっくす
レクサスでの試乗形態ですが、おおむね次のパターンに分かれるのではと思います。
1)既存オーナーの場合は同乗しないケースあり
2)既存オーナーの場合かつ一部の高額モデル以外は同乗しないケースあり
2)日比谷LEXUS MEETS…では基本的に同乗しない
動画サイトの場合は、「日比谷 LEXUS MEETS…」でのケースが多いのではないでしょうか?