https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/27847378.html

現在レクサスオーナーの方では、かつてマークⅡ、マークXにお乗りだった方も多いのではと思います。
一世を風靡したクルマということもあり、関係者を招いてのイベントが開催されたようでいくつかのメディアが報じています。
■さらば「マークX」。トヨタ、元町工場で生産終了イベント開催 (impress carWatch)
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1226262.html
■トヨタ自動車、マークX 最後の1台をラインオフ…コロナマークII から51年、690万台[ヒストリー](response)
https://response.jp/article/2019/12/24/330118.html
車の高性能化、ライフスタイルの変化などもあり、ここ数年はSUVに人気がシフトし、セダンタイプの車も、TNGA化で商品力を高めた「新型カムリ」や「ES300h」などの「FFセダン」に需要がシフトしたということもあり、FRセダンとしてはレクサスおよびクラウン(&新型MIRAI)などに委ねることになったようですね。
レクサスが2005年に日本で開業する前年の2004年、「マークX」が登場しました。
それまでの保守的なデザインから、異型のヘッドランプを備えたスポーティなデザインに変更され、賛否両論ありましたが、新開発の2.5LV6エンジン「4GR-FSE」を登載し、燃費効率や静粛性にも優れており、ハイブリッドカーが本格普及するまで、永らく愛されたエンジンでしたね。
2005年に発売されたレクサスIS(IS250)や、クラウンにも同系エンジンが登載されましたね。

2009年10月には2代目マークXにフルモデルチェンジ。
リーマン・ショック等の不景気時代を反映し、ハイブリッド専用車(プリウス、HS250h、SAI)が大ブームとなっており、2.5Lと3.5Lという比較的大排気量の純がガソリンエンジン車のラインナップしかもたないマークXの販売は低迷したようですが、手頃な価格のV6エンジン搭載FRセダン車として存在感を示しました。
特に「3.5Lエンジン(「2GR-FSE」)」搭載グレードはレクサス「IS」やレクサス「GS」と比べても大幅に車両価格が安く、コストパフォーマンスに優れましたが、この時代、すでにこのクラスのセダンにおける3.5LのNAエンジンの需要は失われており、町中で3.5LのマークXを見かけることは非常に少なかったのが印象的です。

2013年6月には、マークX 「G's」の特別仕様車(カーボンルーフを採用した特別仕様車 250G“Sパッケージ・G's CARBON ROOF Ver.”ならびに、350S“G's CARBON ROOF Ver)を設定するなど、この時代には誰もが憧れるセダンというより、こだわりをもつ方のスポーツセダンとしての位置づけとなっていたようです。この時、レクサスも「LS」や「GS」のみならず「IS」にもハイブリッドグレード(IS300h)を設定するなど、NAエンジンしか設定のないFRセダンは希少となっていました。

2016年11月には、マイナーチェンジを敢行し、主に外装デザインの変更に加え、先進安全装備の「Toyota Safety sence+」の標準化などを行いましたが、根本的なパワートレーンの変更やハイブリッド車の設定は行われませんでした。
すでにクラウンクラスでも販売の大部分は「2.5L・ハイブリッド」モデルであり、NAおよびターボエンジンなどの純ガソリン車についてはすでに販売の中心ではありませんでした。

マークXのボディサイズは全幅「1800mm以内」にこだわり、全長も「4800mm以内」と、日本の道路・駐車環境にもマッチしていましたし、様々なシチュエーションで使用でき、大人4人が快適に移動できるセダンとして永年愛されてきましたが、ミドルサイズのセダンは、かつてのクーペと同様、輸入車など高価格帯の車にのみ需要がシフトし、「300万円前後」でのFRセダンの需要は、SUVやダウンサイジングしたコンパクトカーに遷移してしまったということなのだと思います。
なお、限定モデルでトランスミッションにMTを登載したハイスペックな「GRMN」が即日完売となったように、熱狂的なファンがいらっしゃるのも事実。
そして、トヨタブランドの量産車である以上、限られた需要だけではモデル存続ができないのもまた事実・・・

さて、いよいよマークXがモデル廃止になると、トヨタ/レクサス陣営では、パーソナルユースのミドルサイズのFRセダンは「IS」、ラージクラスは「GS」および新型「クラウン」のみとなりますね。
「IS」に関しては多方面からの情報で、2020年末に、若干ボディサイズの拡大を伴って大きなマイナーチェンジを敢行することが確実視されます。
「GS」に関しては、以前から幾度となくモデル廃止の話が出ていましたが、いよいよ2020年半ばをもって、いったん販売中止となる模様です。
レクサスでは今後車種のバリエーションを増加していくとの話も聞こえてきますし、プレミアムブランドの「顔」として欠かせない「FRセダン」はぜひ複数種類ラインナップに欲しいと感じます。
トヨタブランドでのFRセダンが実質的に「クラウン」のみになってしまうことから、FRセダンはレクサスにシフト、ということであればISだけでなく複数ラインナップして欲しいところ。一時的にラインナップが途切れたとしても、「GS」の後継モデルが発売されることに期待したいところですね。(その時は「電動化」の世の中となっているのでしょうね)
この記事へのコメント
Danmarino
ありがとうマークII、マークX!
エンジンブローを2度経験し、ミッションも壊し給料のほぼ8割を突っ込んだ頃が今は懐かしいです
今は社会情勢もありECUが弄れないので、その頃のような楽しさは無いので寂しい限りです
還暦
現行クラウンの半分以下?
気になりだすと、イヤだなと、そこばかり見ちゃう。
なまっくす
50年に渡り販売されてきたマーク2、マークXは想い出深い方も多いですよね。まだまだ歴史の浅いレクサスですが、このような皆さんに愛されるクルマになるよう改良を重ねて行ってほしいですね。
ESの次の改良が非常に気になるところです・・・
なまっくす
JZX100、非常にスポーティですね!
確かに最近は様々な電子制御や安全装備、環境対策面など、なかなかカスタマイズが難しくなりましたし、エンジンチューンやECUのチューニングもほとんど出来ませんね。かつてのスポーティセダンオーナーさんの選択肢がどんどん少なくなってしまうのは寂しい限りですが、数は少ないながらもこれからもFRスポーツセダンは作り続けて欲しいですよね。
なまっくす
なるほど、やはりFF車ならではの部分が気になるという感じでしょうか。
しかし、全体的なデザインは高級感あり、LSのライクなことも含め魅力的だと思います。FFとFRの性能差は以前ほどないと思いますが、FR車が途絶えることのないようメーカーも魅力的な車をぜひ生産し続けてほしいですね。
白ウサギZ
いつも楽しく拝読しております。
今は亡き親父がマークII グランデ ツインカム24 (X70)に乗っていました。一億総中流と言われた時代でハイソカーブームでしたね…笑
学生時代に貰ったお古のマークIIが初めてのマイカーでした。親父から貰った時点で走行距離は10万kmを超えていましたが、トータル16万kmほど大きなトラブルなく快調に走ってくれました(^ ^)
時代の流れを感じますが、 マークX生産終了のニュースは寂しく感じますね。
なまっくす
みなさんやはりマイカー、ご家族などの車として思い出をお持ちなんですね。今や初めてのマイカーとしてセダンが選択されることも少なくなっていますが、数は少なくなりましたが基本形として残り続けて欲しいですね。
そして電動化があたりまえとなった2030年頃にはまた新生マークⅡシリーズが復活するかもしれませんし、伝説がいつか引き継がれることを楽しみにしたいですね。