トヨタ 新型MIRAI(ミライ)乗ってきました!コレほんと凄いぞ!

トヨタ 新型MIRAI(ミライ)の試乗会に行ってまいりましたので、まずは「速報編」としてレポートさせていただきます。
場所は、栃木県の「GKN プルービンググラウンド」という企業のテストコースです。

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新型MIRAIは、現行モデルの奇抜なデザインから正統派FR車に変貌し、非常にプロポーションがよくなっています。
なお、現行「カムリ」にフロントマスクは似ているなど、デザインは好き嫌いあると思いますが、実物は来場者の皆さんに「かっこいい!」と評判でしたよ。

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しかしこのクルマ、とにかく凄いです。
自動車評論家の方が「ト○タで初めて欲しいと思った」、「レクサスL○より良い」なんてコメントしたって声も聞こえてきますが、これ(試乗会の中においては)本当にそうだと思いました。私的には2013年頃に、「テスラ・モデルS」に初めて乗ったときと同じぐらいの衝撃です。

プロインストラクターの方との同乗動画を撮影してきましたので、その安定感と、なめらかさ、アクティブサウンドコントロール(ASC)などとても燃料電池車(FCV)とは思えないその姿を御覧ください!

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【YouTube】トヨタ新型MIRAI(ミライ)同乗試乗 ほんとに凄いぞ!


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あまりに凄すぎて1回ではまとまらないので何回かにブログを分けたいと思います。

とりあえず感じたこと・・・


■外装は無難にかっこいい

おそらく新型MIRAIは多くの人にとって「かっこいいと」思うクルマになっていると思います。フロントマスクは好みが分かれると思いますが、特にサイドビューはFRセダンらしいデザインでとてもかっこいいと感じます。
ただ、一目惚れするレベルかどうかというと・・・そこはレクサス版「MIRAI」の役割でしょうか?

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■乗り心地&静粛性が相当によい

テストコースで路面が良いため、なんとも言えませんが乗り心地や安定性、そして静粛性は非常に高いです。
エンジンがなくモーターのみで走行するわけですが、微振動などもほとんど発生しないのでとても快適です。同条件ではないためフェアではないかもしれませんが、エンジンの微振動がどうしても解消できない、レクサスの「LS500h」より快適に感じますね。
なお、19インチ仕様車は、専用開発のタイヤ(ダンロップ SP SPORT MAXX)を装着とのこと。20インチは市販のタイヤを装着しているそうです。

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■ボディ剛性は高い

TNGAの「GA-L」プラットフォーム採用ということでボディ剛性の高さは予想通りですが、実際、スラローム走行、時速100キロ超での直進安定性を見ても、そのしっかり感がじられます。開発陣によると、数値上もレクサスLSなどと遜色ないということ。床下に水素の燃料タンクを埋め込んでいるのも剛性強化に寄与しているようです。旧型プリウスに毛が生えたようなエコカーのイメージで乗るとびっくりします。

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■発進/減速時にブレない

発進時/停止時の動きに無駄がありません。(エンジン車に比べ、体が揺さぶられない)結果、非常にスムーズに加減速ができます。おかげで、体感速度が非常に早く感じます。0-100km/h加速は「9秒」程度と、決して速くないのですが、とても信じられないぐらいスムーズにすばやく加速するのが印象的です。
しかし、テスラ モデル3のような強烈な加速はしません。あくまでジェントルです。
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■踏んだだけしっかり加速

FCVのため、トヨタのハイブリッド車にありがちな速度とエンジン回転が合わない「ラバーバンドフィール」は皆無です。
また、"マルチステージハイブリッド"のように、エンジンが不意に唸ったりすることもありません。
アクセル開度にあわせてしっかりその分の体感が得られます。ただし、おおむね時速120km/hを超えるまでです。それ以上は踏んでも期待よりも加速感を得ることはありません。日本の道路環境ではまったく問題ありませんが、ハイパフォーマンス車にお乗りの方は気になるところでしょう。クラウンやLSからの移行ではここがネックなるかもしれません。

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■ASCは馬鹿にしてたけど面白い

トヨタ/レクサスの既存のASC(アクティブサウンドコントロールシステム)より格段にサウンドが面白いです。ぜひ動画で見てみてください!
ただ、フロントスピーカーから出ているので気になる方もいるかも・・・(そういう方はASCをOFFにすればいいので)

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■内装の質感も充分

内装の質感は(価格的に当然ですが)クラウンを遥かに超えています。レクサスGSからの乗り換えでも遜色ないかと思います。
車両のネーミングと違い、インテリアには「未来感」はあまりありませんが、価格に見合った質感を確保しており、手が触れる場所はソフトパッドや合成皮革または本革を使用し、樹脂部分も、塗装済の部分が多く、安っぽい部分はほとんど見受けられません。
また、トヨタ/レクサスにはあまりみかけない「アンビエントライト」がところどころに埋め込まれておりマルチカラー変更機能もあります。
ただし、ピラー/ルーフなどの素材は今ひとつ。また、当然ですが、内装の絶対的質感はレクサスLSとは相当に差があります。

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■「アドバンストパーク」が想像以上に凄い

これは今後のトヨタ車の「重要装備」になると確信しました。
駐車環境に悩む都市部のドライバーにとってはこれは特に有用。また、駐車が苦手で行くのを諦めていた場所にももしかしたら行くきっかけになるかもしれません。
多くの場合で、自分で操作するより「正確・速い」ですし、約30秒程度でスマートに縦列駐車をこなすのは凄い。通常の車庫入れもとてもスマートで、「空間認識能力」がこれほど高いとは思いませんでした。あまりにも凄いので、これはまた別途で・・・

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燃料電池車「FCV」のため、近隣に「水素ステーション」がないと購入は難しいかもしれませんが、このクルマ、試乗するときっと多くの方は驚かれると思います。従来の「FF駆動の我慢して走るエコカー」とはまったく違う仕上がりには驚きます。

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マンション住まいかつ近隣に水素ステーションがある方は、(国や地方自治体からの補助金も考えると)この新型「MIRAI」はかなりおすすめできます。
来場者の方全員から「もう一度試乗したい!」と言わせるクルマでしたからね・・・(ということで全員もう一度乗りました)

現実的には購入まではインフラ面や現行ミライの下取り価格の低さなどの不安要素もあるわけですが、仮にこれのレクサス版がラインナップされていれば(たとえば、「GS350FCV」というネーミング)だと、「即日契約」してもいい、「もっと体感したい/所有したい」と思わせる久々の1台でした。

価格は「マガジンX最新号(2021年1月号)」に掲載されているとおりです。

一番エントリーの「G」で710万円
「G」に先進装備(アドバンストパーク、デジタルインナーミラー、パノラミックビューモニター、前席シートベンチレーション等)を追加した「GーA Package」が735万円、上級の「Z」で790万円」(このほか、「G」、「Z」ともに後席装備を充実した「Executive Package」の設定あり)

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私が仮に購入するならセカンドカーになるので、「GーA Package」(735万円)で充分かなと感じます。
ここから(令和2年度の場合)補助金が国から204万円、東京都から101万円もの補助があるとは、魅力的過ぎますね。


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この記事へのコメント

  • 石畳

    いやー、いつもありがとうございます。
    2020年11月29日 23:15
  • BEZLH

    詳細なご報告をありがとうございます。まだまだ続編がありそうで期待しております。

    先代のMIRAI自体が、すでにエコカーのイメージを超えた走りを実現していたと思っているのですが、新型はクルマとしても正常進化しているようですね。
    あとは水素ステーションの整備で……
    2020年11月29日 23:41
  • キノ

    モータージャーナリストの五味氏も話していた様に、この静粛性とボディー剛性を持ったミニバン(アルファード)が出ると、後席に乗車する方にとって極めて快適な車内空間・移動空間になりそうですね。

    電動車両に良いイメージを持たない車好きの方々からも欲しいと思わせるようなデザイン、剛性を持った車を作ってしまうあたり、日本一の企業だなぁと思いました。
    2020年11月30日 00:03
  • TM

    いつも情報ありがとうございます。
    近くに水素ステーションがあればW223、次期LSは眼中になく
    MIRAIを選びたいです。
    しかしMIRAIでそれだけの乗り心地を出せるのであれば
    新プラットフォームのLSは最高になるとも思うし・・・
    2020年11月30日 10:53
  • Danmarino

    いつもレポートありがとうございます!
    ミライ凄そうですね。でも一般的にモーター駆動車に共通の特徴にも思えるのですが如何でしょうか。今後モータ駆動車が増えると新規参入が増えますよね。良いのか悪いのか考えさせられます。
    2020年11月30日 23:22
  • かずぽん

    私もミライの先行試乗会に応募しましたがハズレてしまいました。羨ましいです。
    ミライはモータージャーナリストからも絶賛されているようですが、やはりかなりできは上々のようですね。
    水素ステーションは自宅から5km程なので充填自体は問題なさそうなのですが、やはりあのボディサイズは自宅にはちょっと無理です。これが良いとなると将来出るであろうEVもかなり良さそうという予感がしますね。所でUX300eは発表されたものの、全く試乗動画などが出てきませんね。こちらの出来も気になります。
    2020年12月01日 21:58
  • なまっくす

    to 石畳さん

    新型MIRAI、期待以上の仕上りに驚いてしまいました。
    今後の派生車種にも期待したいところです。レクサス版が欲しい!
    2020年12月04日 00:50
  • なまっくす

    to BEZLHさん

    新型MIRAI、私のような新しもの好きな人にとってはかなり刺さるモデルでした。

    なるほど、やはり現行モデルでもずいぶん先進的な感じなのですね。(まったくノーチェックでした・・・)
    見た目も、走りも上質なFRセダンということで、これなら将来的にクラウンの代替となることも想定できる仕上りでした。
    インフラ面は気になりますよね。そもそも土日に空いてないステーションもあるので、そこはなんとかして欲しいところです。
    2020年12月04日 00:52
  • なまっくす

    to キノさん

    現在のSUVブーム、そして送迎車としてもミニバンが指名されることも多いので、今後はアルファード系などにも設定されると相当魅力が増すと思います。この静粛性とスムーズさは、移動手段としては最適です。

    乗ってて面白いクルマだなぁというのが試乗会での印象です。ぜひ一般道でも試してみたいです!
    2020年12月04日 00:55
  • なまっくす

    to TMさん

    水素ステーションの整備は国策としても進めてほしいですよね。
    すべてEV車になってしまうと、到底電力供給が追いつかないでしょうし。

    LSの「FCV化」は開発凍結されたそうですが、MIRAIの仕上りからすると非常にもったいないないですね・・・ぜひ派生車種をレクサスで投入して欲しいと思います。ただ、高速度領域が弱いので、世界展開するレクサスとしてはさらに高出力を得るようにしないといけないのがネックになりそうです。一般道では相当の実力があるクルマと思います。
    2020年12月04日 00:59
  • なまっくす

    to Danmarinoさん

    なるほど、たしかにモーター駆動車は似たようなものなのかもしれませんね。ただ同じ参加者のコメントからも、かなり制御が緻密な印象を受けました。テスラのような驚くような加速はないのですが、とにかくジェントルで安定感、スムーズさ、静粛性の高さ、微振動の少なさが印象的でした。

    そのうち、ギア付きやターボのような加速感がほしくなったりしそうですね・・・
    2020年12月04日 22:48
  • なまっくす

    to かずぽんさん

    新型ミライ、水素タンク搭載のため、セダン型だとやはり大型にならざるを得ないようですが、SUVタイプやミニバンタイプだとだいぶ余裕があるようなので、このMIRAIの評判次第で他のジャンルに展開されることが期待されます。
    UX300eは果たしてどうなのか・・・こちらはライバルが多いだけに厳しい戦いも予想されますが、MIRAIのような驚きがあるか楽しみです。
    2020年12月06日 23:05