販売店のホスピタリティや所有満足度を考えると「車検を通して継続」または「レクサス車で代替車を購入」・・・というのが定番なのですが、車検時期というのは他ブランドの車もしっかりチェックするいい時期ですよね。

先般訪問させていただいた「アウディシティ・紀尾井町」でアはウディ車のつくりの緻密さなど仕上げの良さもしみじみ感じたところですが、欲しいと思う車はどれも価格が高いのと、本国仕様と日本仕様での微妙な仕様や質感の違いが気になるところ。また、現状はアウディ人気が日本国内ではかなり落ちているので将来的なリセールが非常に不安・・・ということもあり、今ひとつ踏み切れません。

さて、ここ最近、従来から定評のある走行性能だけでなく、内装の質感向上や先進安全装備の充実ぶりで話題の「BMW」。
2019年は新型「1シリーズ」や「3シリーズ」がフルモデルチェンジし、どちらも従来より質感がグッとあがったため今までBMW車に興味がなかった私も実際に車を見に行き、その進化具合には驚いたものです。(試乗はしていません・・・)
特に3シリーズは「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」にも選ばれましたほどの実力の持ち主。
また、隙間を埋めるようにSAVモデルの「Xシリーズ」も多数ラインナップされており、BMWは好調なセールスを誇っているのでは・・・という印象がありました。

しかし、街中で新型のBMW車を見かける機会は以前ほど多くないと感じますし、レクサス車に乗っていた方(主にIS系)がしびれを切らし、「メルセデス・ベンツ」ブランドに乗り換える方がかなりいらっしゃるのを見て疑問に感じるところがありましたので、ここ1年ぐらいのBMWの販売状況を自販連データで調べてみました。
▼2019年度 BMW 販売台数(右軸は前年比率)

グラフ化してすぐわかる点が2つありました。。
■1点目は、2019年10月頃から明らかに販売台数が落ち込んでいること。
BMWやメルセデスなどは在庫販売が中心なので「3,6,9,12月」の四半期決算期に販売が増加する傾向がありますが、最後の決算期にあたる「2019年12月」はなんと月5000台を切ってしまいました。(2018年12月は6584台」全体的に「右肩下がり」の傾向で、結果的に、大台の「年間5万台」を割り込んでしまいました。
■2点目は、同じく2019年10月頃から、大幅な「前年比割れ」が生じていること。
それまでは前年比「90%〜110%」のレンジで推移していたのが、いきなり前年比「70%台」が定着してしまいました。
これは、昨年下期に話題となった、2019年9月11日に公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いでの立ち入り調査(BMWジャパンが通常の営業活動からは達成困難な新車販売台数のノルマをディーラーに課したうえ、達成できない場合に自分で新車を買い取らせる「自社登録」を強いる不当な取引条件を設けていた疑い)を行った時期と見事に連動します。
https://toyokeizai.net/articles/-/302409
それ以降、BMWの販売台数は落ち込んでおり、今まで販売していた台数の「30%程度」は自社登録車だった可能性がありますね。
もっとも、自社登録なんてどのメーカーもある程度はやっているものと思いますが、販売台数の30%以上も自社登録の可能性がある・・・というのは、確実にリセールヴァリューの低下を招きますから、BMW車を新車で購入するのはちょっと勇気が要りますね。
BMWのブランドの中で個人的に欲しいのは「BMW8シリーズ」ですが、これでは買い時が非常に難しいなと感じてしまいます。

先日報道されていた、フライデー誌のレポートは2019年10月以降、「自社登録もできず、行き場所がなくなった車」がやむなく一時保管されている・・・ということなのかもしれません。
自社登録を自粛したことで「メルセデス・ベンツ」や「VW」の販売台数を超えることはおそらくもう当面無いとは思いますし、いわゆる「新古車」数が激減することで安い価格でほぼ新車同等のものを購入できるチャンスは失われるかもしれませんが、それで今後、適正なリセールバリューの確保につながるのであれば、結果的には良いことなのでしょうね。
▼フライデーデジタル 新車のBMW最大1000台が雨ざらし&砂利で傷だらけのワケ
https://friday.kodansha.co.jp/article/94557
この記事へのコメント
Danmarino
yuipapa
リセールの事を考えるとBMWもメルセデスも躊躇しますね。
野晒しの在庫車は価格の安い売れ筋の車種ばかりですね
先日 X7を発注しましたが、納期は7月ごろという事で
野晒しにされる心配はなさそうです(笑)
リセール最強のLXからの乗り換えなので 少し悩みましたが
値引きを含めるとオプション100万円を含めても
LX の購入価格とほぼ同じですし、それであの質感の違い
3Lディーゼルの走りも驚くほどでした。
LXも次はいいものを出してくるのでしょうが、
当たり前のブレーキホールドなど
今のLXとは比較にならないほどの装備等々 試乗して決めました。
まあ一度ヨーロッパ車に乗ってみたいという思いもあり
3年乗ってダメだったらまたレクサスに戻ればいいかなと
しかし寸法的にはLXよりも大きいんですが、試乗した時
小さいなと感じました それと軽いな ですね。
運転しやすさというか こういうのがカタログに載らない「味」
の部分なのかなあと思いました。
ES待ち
FFも、いよいよ登場しましたが、どうなりますかね。
ちなみに、会社の駐車場では、かなり見かけますので、根強いファンは、いますね。
興味深い記事ありがとう御座います
ドイツメーカーへ移行する前触れな感じですが、一度ベントレー/アストンもどうでしょうか?
私もベンツ以上へは足は踏み入れられない分類なので興味深々です
なまっくす
メルセデス・ベンツでも似たようなことが行われているという疑惑もあるようですが、このBMWでの問題後は少しずつ変わっていくかもしれませんね。(メルセデスにしても、BMWと競う必要がなくなるわけですし・・)
メルセデスはここ数年販売好調ですが、チラシやDMを見ても値引きや用品サービスはかなり多いので、将来のリセールバリューがどれほどになるのかやっぱり心配です。とっても、クーペモデルを乗り継いでいる私がいっても説得力がないですが(笑)
なまっくす
X7クラスの高額車は納期もだいぶかかるんですね!確かに記事の野ざらしのものは見切り発注の売れ筋モデルがほとんどのようでしたね。
X7は質感も高くなってますし、レクサスにない機能も満載なので魅力的なクルマに仕上がってますよね。一方、新型LXの商品概要はもう確定していると思われますが、先進機能満載のX7やQ7・8、GLSなどにどれだけ対抗できるか楽しみですね。
なまっくす
BMW車はステアリングが重い車が多いですね。
レクサスもFモデルやLC系は重いですが、好みが別れますね。
世界的に人気のあるブランド・メーカーですが、日本での最近の人気はちょっと停滞気味な印象です。2020年度の販売状況がどうなるか、今年は正念場ですね。
なまっくす
正直なところ現在のレクサスで今すぐに欲しい車がない・・・という感じですが、さすがにベントレー、アストンマーチンなどのハイブランドは身分不相応なので、金銭的にも厳しいです・・・
そろそろリセールの良いジャンルのクルマに乗ってみたいです(笑)
TM
ワンダー速報様からレクサスディーラーと営業マンをご紹介いただき、昨年9月にレクサスオーナーになりました。NX300Fスポーツを購入し、5ヶ月ほどとなります。
本ブログはレクサスの情報が満載で、しかも情報の鮮度が高いので、よく拝見しており、参考にさせていただいております。
なまっくすさんの愛車LC500hが本年夏に車検を迎えるとありました。車検を通してLCを乗り続けられるのか、それとも他車に乗り換えされるのか、1000万円超のクルマに乗られる方がどのような判断をされるのか、とても関心があり、ついコメントしてしまいました。
今後も参考になる記事を楽しみにしています。
なまっくす
コメントありがとうございます。NXは定期的な改良が施されているのでどんどん商品力が向上し、満足度が高いのではないでしょうか。
LCに関してはどうしようか悩みどころです。リセールが高いクルマではないので乗り換えるにしても大きい負担が伴いますので、しばらく検討をつづけたいと思います。